久米島のきのこ雲           5月27日

 前回のこのページで5月21日の地震について触れました。予想通り沖縄の自然信仰家・比嘉良丸さんは台湾での地震発生を事前に知らされていたとのことでした。
 この内容が彼のネット放送に乗ったのですが、その中にこちらの知らなかった久米島北方でのきのこ雲の発生がありました。この雲の動画の切り抜きを載せておきます。
 ネットで調べると、このきのこ雲の発生時に同じ方向で米軍の演習があったので、この雲を大型爆弾の作り出したものとする意見も出ています。

 大型爆弾であったとすると、その爆心地から50km離れていても爆音が聞こえ、家が揺れるほどであるとされています。もしそうであれば久米島の近い場所までの距離は22kmくらいですので、状況次第で50km地点の4倍以上のエネルギーになります。普通に考えるとガラスの割れるリスクが出てくるので、実施は難しいのではないかと思います。
 もちろん兵器には様々なタイプありますので、性能を選べると思います。ただ、今ここで行うべき演習であるかと問えば、あまり使われていない兵器であることは間違いないところです。

 米軍もどの様な兵器を使った演習なのかを公表しない様子で、何か隠したいことがあるのかもしれないと思える状況です。
 現在の米軍の状況ですが、今韓国で艦艇同士の砲撃が起きており北朝鮮との紛争が起きそうになっていますし、中国とロシアの軍事演習もあります。

 この様な状況ですので、演習場近くで立ち上るきのこ雲を大型爆弾による物であると情報操作する理由がある状況です。
 他の国がどの様な対応をするのかで情報を見る目があるかどうかも分かることです。この先まだ情報公開があれば、内容が二転三転するように感じています。米国が本当のことを言う理由はありませんが、多くの人は彼らの言うことを信頼するでしょう。

 このきのこ雲が海底火山の噴火による物であると考えると、そこまでの流れを見直す必要があります。もう一度見直した地震の流れを説明したいと思います。この見直しにより台湾の地震から伊予灘の地震へエネルギーを渡せることと、途中の宮古島、奄美大島への影響を小さく抑えられる事にも気づきました。

 21日の始まりは台湾の地震ではなく、桜島の噴火でした。4時16分に爆発に分類される爆発的噴火を起こしています。この後が台湾の地震になるのです。9時21分でした。
 この後に続いて起きたのが、伊予灘の地震で10時11分、その後10時半ごろが久米島北方でのきのこ雲の発生です。 

 台湾の地震ですが、この地震はフィリピン海プレート側で起きています。台湾の中央部の東寄りの場所です。添付の画像から位置を見て頂けると思います。この画像の中で黄色い線がフィリピン海フレートの大まかな境界を示しています。震源地が少し大きな白い丸で示されており、琉球海溝の延長上に当たる位置であることが分かると思います。こちらの16日の予想よりも少し南寄りで、その理由はすぐには分かりませんでした。

 この地震は深さ12kmの所で起きており、普通はあまり遠くには伝わらない物です。ただ、今回の地震はプレートの境界という海溝のすぐそばで起こしていますので、M5.6と規模は小さいながらもエネルギーを海溝のプレート境界に直接流し込むことで伊予灘までエネルギーを送る事が出来たようです。本来であれば3方向に広がる物が、プレート境界面に入ると2方向に制限されてその分遠くにエネルギーが運べるのです。

 この状況を示すデーターですが、2つほど地震の発生で生じた動きを画像化した物で説明したいと思います。
 一つ目は3月3日に発生した久米島沖の地震の震動データーです。久米島の北方の深さ112kmの場所で起きたM6.4の地震は九州に伝わっています。同時に四国や中国にエネルギーが届いても良さそうなのですが、フィリピン海フレートの縁に沿ってエネルギーが進み、北へはあまり広がらずに伊豆半島に届きます。

 伊豆半島ではプレートの境界が富士山に入り込み大きく折れ曲がっているので、この場所でエネルギーが表面と深い地下へ入ってゆくのです。振動のエネルギーには水の流れのように勢いがあるので、この様になると思って下さい。その結果あふれ出したエネルギーが関東に広がって行っています。

 この様にして久米島で発生した地震のエネルギーが東京まで届くのです。この様なプレートの境界面を使ったエネルギーの伝達の仕組みがあるので、台湾から伊予灘へもエネルギーを送れるのです。距離はそれぞれ約1600kmと1800kmですので、台湾のケースは1割ほど遠くなる程度です。仕組みとしては利用できたでしょう。

 台湾から伊予灘へのエネルギーは日向灘の少し深いところで曲がることなく前進した分のエネルギーであり、地下の深いところでまっすぐに伊予灘に届いていると考えて下さい。
 このエネルギーを使うことで伊予灘にある歪みを刺激し、地震の連鎖を引き起こしたのでしょう。歪みはプレート境界にかかる圧力と抵抗としてエネルギーを吸収するのです。

 この流れの中で重要なことは台湾での地震の発生場所がフィリピン海プレート側にあることであり、エネルギーを渡しやすい海溝の延長上にあることです。そうでなければエネルギーは伝わらないのです。二つ目として比較のために浅いところで起きた地震で広がらない例を載せておきます。

 台湾の地震はフィリピン海プレートの縁に沿って流れてゆきますが、この縁は深さが700kmまで続く深く広いものです。下に向かう物は弱くなって消えてゆきますし、上にある物もはみ出して弱くなります。ある程度の深さの所の物が遠方まで届くことになり、普通に考えると発生した深さのエネルギーが遠くまで届きやすくなると思います。

 この縁に沿って流れる性質のために、宮古島と奄美大島の浅い場所にあるユーラシアプレートの地震の起きやすい場所へのエネルギー伝達を減らせているのです。一つ目の例の中国や中部地方のように、プレートが異なるのでエネルギーが伝わりにくいのです。また、久米島のきのこ雲を発生した場所へは台湾からのエネルギーも届いていると思います。
 沖縄本島や久米島はユーラシアプレートに載っており、下にはフィリピン海プレートが入り込んでいる形をしています。この形をうまく利用したエネルギー伝達でした。

 伊予灘の地震ですが、こちらは深さ80kmで起きており、久米島のこの深さにエネルギーを届けやすいのです。他にも条件があり深さ方向に広がりを持つ振動波を形成できれば良いことになります。この先は専門的になるので詳しくは本に書く等で対処致します。その時までお待ち頂ければと思います。
 この地震はM4.1と大きくはないのですが、深さの同じ所には届きやすいので、この地震のエネルギーが噴火の起きた場所に送られていると思います。

 3月14日に起きた伊予灘の地震の伝わり方より考えると、この地震はフィリピン海プレートだけでなく、ユーラシアプレートにも振動エネルギーを渡しています。この意味でユーラシアプレート側に存在するマグマ溜まりの刺激を大きく意識しており、こちら側からも刺激を加えたかったのだと思えます。あと、エネルギーの伝わる深さにより、奄美と宮古をある程度回避したのでしょう。

 ここで桜島の噴火の意味ですが、この噴火によりプレート境界面のエネルギー伝達上の抵抗を減らすことにあります。噴火により桜島下部のプレートへの圧力が緩んでいると思われます。噴火によりこの場所で振動エネルギーが吸収されることを減らしたのです。
 実際に桜島下部では噴火前の18日から20日までの間に深さ120~160kmの場所でM2クラスですが地震が起きており、この場所の周辺の圧力の上昇が起きていました。20日の夜には震源が浅い27kmに移っており噴火の準備だったのでしょう。

 今の時期の桜島の噴火は元々西之島に発生した固着点による影響であり、フィリピン海プレートの北西部分と西部に大きくエネルギーが生み出されているからなのです。5月10日の噴火は過去2位タイの記録を残すほどの噴煙を上げています。
 この噴火エネルギーに振動エネルギー伝達を邪魔されないように配慮として噴火をさせて、台湾から久米島下部と伊予灘へ、そして伊予灘から久米島下部にエネルギーを届けたようです。一連の流れの目的は琉球列島弧の両端の緊張を緩めるだけではなかったのです。

 実際に久米島で上がったきのこ雲が海底火山の噴火による物であるかは、明確になるまで時間がかかると思います。この場所でもう一度噴火が起きるエネルギーを溜めることになるかよく分かりません。すぐかも知れないし、数年以上かかるのかも知れません。
 現状で噴火が起きた場所を知る手がかりが一つ残されています。22日のお昼に久米島の北方で、米軍射撃場の少し南側で地震が起きています。深さ76kmM1.3でした。

 この場所が海底火山のある場所の可能性はあると思います。ただ、水深が1km近くあるので、海水の変色などは観測されにくいと思います。すぐには分からないでしょう。また、この場所から北へ約70km程行くと熱水鉱床である伊是名海穴という場所があります。この辺りが3月3日に地震の起きた場所になり、どちらも火山活動に関係しているのでしょう。

 震源の深さは伊予灘から考えるとぴったりの位置です。10時11分に起こした地震で数分後にはエネルギーが届き始めます。少なくとも地震に至るだけの圧力や抵抗が久米島の北方下部のプレートにあったので、エネルギーはこの場所で吸収されてゆきます。このエネルギーを利用して噴火を起こしたのでしょう。
 噴火の終わったところには海水が入り込んで噴火口を冷やし、その奥深くまで割れ目に沿って入り込んでゆくはずです。その結果で内部の形状が変化し、かかる力までも変化して地震に至ったのでしょう。

 こう考えると一通りに納得がいくだけでなく、非常に理にかなった行動になっています。よくこれだけ複雑なドミノ倒しみたいな事を計画すると思わされました。偶然にしては不自然な位置とタイミングの重なりが多すぎるのです。
 比嘉さんに情報を伝える存在達には、恐らくこれまでの万年単位の経験の蓄積があり、その範疇でこういった事が行えるのではないかと思います。存在達の啓示を聞いていても非常に科学的な説明が出てきたりしています。今はまだ対極の存在がいるので、今回は米軍に隠れて姿を現さないようにしている様です。その為に紹介するのが難しいのです。

 一通り見てきた中で、それでもやはり信じられない部分もあります。もし自分でこれを計画するならば、きのこ雲を出すだけで終わるか、それとも噴火の後に入り込む海水が水蒸気爆発を起こして大きな衝撃を生み出さないか、分からないのです。
 この水蒸気爆発は比嘉さんの警告していた大きな久米島発の地震の元になります。今の私たちにはマグマ溜まりの形状も、そこまでの海水のルートも全く分からないので、検討の方法がないのです。状況を理解する力の大きな差を感じさせられた結果となりました。

 論文でも明らかにするのですが、私たちの地球科学の知識は本当にまだまだなのです。この地を守ってゆくには存在達との協力協調が本当に重要であると、改めて感じさせられました。
 ここに書いたことも米軍の情報の前には信じる人が少ないことになるでしょう。それでもこれを書く理由は将来への布石です。ここに書いた程度の振動エネルギーの伝達は簡単にシミュレーション出来るようになります。科学が進んで地球の事がもっと理解されるようになることも願っています。

稲生雅之