自然界の警告             9月30日

 御嶽山が27日に噴火し、フィリピン海プレートの北側の緊張の高まりを明確にしています。このエリアのエネルギーは今年5月の焼岳付近での地震から明らかとなり、その後には小田原南側でのM6の地震につながりました。
 今回の御嶽山の噴火ですが、この時同様に関東南方への地震を促す働きがあると思います。現状強い兆候が出ているわけではありませんが、リスクは存在しています。

 この噴火は単純に関東に連鎖するのみならず、東海、東南海へも連鎖をする可能性があると思われます。この領域への緊張も出ていますので、注意しているところです。過去の地震の相関で見ると、長野から新潟にもリスクは存在することになります。
 フィリピン海プレートの北側での地震について、津波も含めてリスクを考えるように自然界に促されている感じです。

 311の地震発生後に日本中の火山が活性化したことはよく知られていますが、きちんと調べてみると311の発生の少し前から火山活動が活性しかしていることが分かるのです。今回現状のリスクをご理解頂きたいので、この話もしたいと思います。
 311の時は太平洋プレートに関連のある火山の中で、その一部に1年~半年前後前から地震活動が増えていました。これは気象庁の公表資料を調べると誰にも分かることです。

 影響のある火山とない火山の区別があるので、一概にこれを前兆と決めつけることは出来ないのですが、相関関係にある事は間違いないと思っています。
 プレートの動きは火山の活動に現れて、噴火活動の活性化につながります。このプレートの動きが地震になった物が311でした。

 311につながったプレートの動きは1年以上前からの物も含め、特徴的になってきたのは半年前後前からではないかと思っています。
 この意味でここしばらくの噴火について振り返ってみたいと思います。フィリピン海プレートの活性化による噴火は以下の物が顕著です。

九州  阿蘇山、口之永良部島
関東  草津白根山
小笠原 西之島

 草津白根山と西之島はかなり前から活性化していますが、阿蘇山と口之永良部島は先月今月の出来事です。阿蘇山はGPSでの地殻の動きを確認した時期の物でした。
 阿蘇の活性化には長い時間がかかっていましたが、噴火はこの時期になっています。この状況に御嶽山が加わるのですから、フィリピン海プレートの北側ではかなりのエネルギーが広域にわたって活性化していることが分かると思います。

 火山その物は、東北の蔵王山でも活性化が起きており、少し心配していたところです。十和田湖の地震も噴火に関係していますし、北海道の樽前山の所でも異変は起きており、こちらは地震を誘発して来た所です。
 状況をどの様に見るかが難しくなるのですが、太平洋プレートに押されて活動が活性化している状況がフィリピン海プレートの現状です。ただ、この活性化には太平洋プレートも大きく影響しているので、リスクはこちら側にも及んでいることになります。

 こうなると日本の全域でのリスク上昇になりますが、311の起きた東北域には同規模の地震が起きる可能性は高くないと思います。もちろん前兆次第なのでこちらの気づく物があれば警告をすることになります。
 現状では関東から関西にかけて、日本海側も新潟くらいから鳥取くらいまでの広い範囲で大きめの地震が起きる可能性に備える必要があると思います。津波も無視出来ません。

 どこで起きるか事前に分かると良いのですが、前兆が強く出る場合には警告をしたいと思います。この場合は根拠を明確にするデーターも添付します。
 本来であれば地震に関連する論文も本ももう出来ているはずだったのですが、科学関係はともかく政治的なことを書く必要があり、下調べの本を読むのに苦労しています。これらの情報を公開する上で、これを広めるチャンスになるので上手く利用すべく調整しています。中国との戦争について触れる上で過去の戦争やアメリカの状況などきちんと説明するには避けて通れない作業なので、今必死になっています。

 富士山に登ったおかげでアドバイスから増えた作業なのですが、作業の遅れた分この状況に接することとなり、今後のリスクとして本にもきちんと書かないといけない事のようです。
 沖縄の自然信仰家の比嘉さんは、今回の噴火を事前に聞かされていたとのことですが、その状況よりも激しい噴火を起こしたとのことでした。これまでの流れを思うとここに自然界の警告を感じるのです。

 今年の大雪だけでなく広島での豪雨による土砂災害など、人命に関わるリスクが高まっているのは確かだと思います。今回の御嶽山の噴火でも大勢の人が亡くなりましたが、噴火の規模から考えると、もっとたくさんの人が亡くなる可能性があったと思います。これまでの噴火の状況を見ると、もう少し強く噴火することは可能であったでしょう。

 M6クラス以下で地殻の緊張が上手く分散出来てゆくのが本当に望ましいのですが、日本の過去の自然災害を見れば、これが難しいことであるのは明らかです。それでも分散分割がうまく行くように願うのですが、一方で災害への備えをきちんとしないと災害はどうしても大きくなって発生してしまうと思います。
 地震と津波に備える必要があると思います。311の教訓が十分ではなく、まだ備えの足りない人々が多いのだと思います。

稲生雅之