黒又山と重要な火山を教える遺跡  1月5日追記

 黒又山は十和田湖の南側にある大湯環状列石の近くに存在する高さ50m程の小さな山です。見る角度によって円錐形のピラミッド状に見えることもあり、日本のピラミッドにされていました。
 この辺りには他のエリアに多い前方後円墳は存在しませんが、その代わりなのか、こちらには環状列石が多く存在する様子です。この関連をプレートの運動から調べてみました。
 黒又山は大湯環状列石の計測中心の役割を果たしており、十和田湖を指し示すだけでなく、富士山と九州の阿蘇山、霧島山、桜島を指し示していました。

 現在のこちらの観点では、大型の前方後円墳が作られた時代は、田んぼによる稲作りが集団的に行われていたと考えています。日本書紀やホツマツタエの内容を考えるとこの状況と思われ、農業の生産性が高かったからこそ、大規模な土木工事が出来たと思います。
 一般に言う所の縄文時代は農耕生活ではないのでこの種の余裕に乏しく、この理由により前方後円墳は作られていないのではないかと思っていました。
 黒又山はその意味では、小さな耳成山と思われます。自然の地形を利用していると思われますが、50m程の人工の丘を築いて計測中心にした物でしょう。稲作なしでの実現であり、当時の人々の苦労がしのばれます。

 ここには箸墓古墳と同じく、夏至と冬至を示す場所が残されています。情報があるという印を残したのでしょう。ただし他の遺跡とは異なり、環状列石の中心などの目立つ部分からは、組み込まれている先史文明の数値を導く事は出来ていません。隠す意図だと思われます。この列石だけを見てもどこから解析すれば良いのか、迷うレベルでした。
 今回は黒又山という名前に記憶があったので、これを計測中心として検討することが出来たという偶然です。その結果イラストに説明したように、たくさんの火山を示していることが明確になりました。先史文明の遺跡であり、火山情報を伝えることを重視している遺跡でした。こちらにとっては新しい種類の遺跡です。

 伊勢堂岱遺跡がこの場所よりも西側に存在し、こちらも同様に計測中心が隠されていました。三内丸山遺跡の計測中心というか、前方後円墳に当たる物を探していた所、小牧野遺跡という環状列石の存在が明らかになりました。この列石の特徴が伊勢堂岱遺跡にも見られるので、そのつながりを調べた結果計測中心を見つけることが出来たのです。
 計測中心は伊勢堂岱遺跡から少し離れた岡の中で、2つのサークルの中心線上でそこから小牧野遺跡を通して大雪山旭岳、十勝岳が重なるように配慮されていました。
 位置が明確になったことで、ここから造山古墳を経由して桜島、作山古墳を経由して霧島神宮の元の場所になっていました。黒又山は旭川古墳(仮称)を経由して霧島神宮の元の場所を示しており、古墳と神社の存在を考えた上での配置であることは間違いありません。

 多くの人にはたいした話ではないと思われるかも知れません。こちらの立場からすると、考古学上の大きな問題を提起する物になるのです。
 これらの遺跡も、関係する鷲ノ木遺跡も含めて、約4000年前の遺跡である事が考古学的には明らかな現実です。この時代に日本4位の造山古墳、10位の作山古墳、実質日本一の旭川古墳が存在していなければ、こちらの環状列石などは成り立たないのです。少なくとも設置を計算した情報がなければ作れない物でしょう。
 これまでに見てきた古墳からは、その古さがC14鑑定により垣間見える程度でした。今回の遺跡による方向の指定は、それ以上の物になると思います。古墳の位置関係を含むことも重要な情報ですが、測量の技術が明確に存在し、九州から富士山、北海道の旭岳までをこの時代にカバーしていたのです。偶然にしては遺跡の数も多いので、統計的に否定することが出来ないでしょう。この先数はもっと増えることになると思います。

 黒又山は日本のピラミッドとしてTV番組にもなる位ですから、知る人もいるのではないかと思います。組み込まれている情報はオカルトではなく、先史文明の火山に関連する情報である事が明らかになりました。
 同時に古墳や神社との関わりまでを4000年前の時点で明らかにしており、私達日本の歴史を見直す上での、重要な場所になるかも知れません。

 続いて火山と地震に関連する彼らの教える情報です。
 まずは地震からです。富士山の噴火に関連して東海、東南海、南海の地震を心配しています。これらの地震はプレートの動きにより引き起こされるので、当然のようにプレートの形状にもその状況が現れています。
 遺跡の配置はこの状況を明確にしていました。イラストにA~Eで表した部分のプレートがこの地震の区分を与えています。当時の人々もこの状況を知っていたと思われ、海底に見えるプレートの境界を指し示しています。多少のずれを含んでいますが、情報としての優先順位が低い分仕方がないと思われます。

 現在のこちらの心配は、311後に影響を受けて動く東北エリアの北側と南側です。北側は北海道と青森の中間の東側の点がプレート境界であり、イラスト中の北米プレートの突端との位置関連で表されています。この北側が動くと考えて下さい。
 同様に南側は北米プレートの突端との位置関連でみる南側になると思います。動きを大ざっぱに表していると思います。
 現状の解析では遺跡と神社の区分がまだ少数なので、もう少し小さな区分を調べるまで時間がかかる状況です。今回はそれよりも優先した火山の情報が重要なので、この部分について説明します。

 三宅島の関連情報により、プレート運動による噴火のメカニズムが明確になってきました。まだ少ししか調べていないのですが、遺跡は当然噴火の情報を富士山、伊豆諸島以外にも残しているはずです。そうでなければ富士山の噴火の予想が難しくなるからです。
 調べる時間の都合もあるので、まずは日本で大きな噴火を起こした火山を調べて、その関連を調べる事にしました。大きな噴火とは大量のマグマや火山灰を噴出する事としています。
 この状況で調べてみると、以外にも日本の火山は大量のマグマを放出する物が限定的なのです。ここ2000年程度に絞っていることもあるのですが、繰り返して大きく噴火する物を選んだ結果です。

 1km^3という大量のマグマ、火山灰の噴火を2000年内で起こしているのは、
樽前山
有珠山
北海道駒ヶ岳
十和田湖
榛名山(0.74+0.32の2回)
富士山
桜島
となります。規模を半分くらいにしても
浅間山
新島
神津島
と言うレベルです。

 恐れるべき噴火は大きなマグマ溜まりが満タンになって噴火する物でもあるのですが、多くの火山は小規模に噴火する程度であり、少し離れていれば大きな影響を及ぼさないようです。ここに霧島が加わっていない程です。
 こちらは樽前山、有珠山、北海道駒ヶ岳、十和田湖が気になって調べる気になったのですが、調べた結果が黒又山に代表されるこれらの火山への警告です。遠く離れた桜島も同様であり、関連する火山として霧島山が出されている様でした。

 こちらの仕事としては、ここにプレート運動の影響を確認することが必要です。約1500年分の情報しかないのですが、大地震との相関を調べました。
 資料が古いので正確さには疑問があるかも知れませんが、北海道駒ヶ岳と桜島の大噴火は、同時に津波を起こすプレート運動を伴っています。大地震との相関も10年ほどの幅を考えると桜島、樽前山、有珠山、北海道駒ヶ岳で確認出来るのです。大噴火の半分は相関があると考えられる状況です。
 特に樽前山、有珠山、北海道駒ヶ岳はマグマ溜まりが近接しており、一カ所が潰れると他にも影響が及んで大きく噴火をしています。富士山噴火と伊豆諸島の噴火に似ているのであり、プレート運動の影響を受けていることが明らかなのです。

 霧島山を見ると、活動は桜島と重ならないようになっている感じで、エネルギーがどちらかに逃げるという仕組みに見えています。この先の事はまだ明確にならないのですが、桜島の下にあるマグマ溜まりにはマグマの蓄積が進んでおり、大規模な噴火の可能性が高まっています。
 日本ではフィリピン海プレートの東西にホットスポットの痕跡があるおかげで、ここがプレート運動の抵抗になってその動きを複雑にしています。九州側では桜島、霧島の活動を活発化し、富士山側ではマグマ溜まりを作っています。
 フィリピン海プレートの動きは太平洋プレートを北に押し上げてもいるので、東北・北海道側にも影響は及んでいます。

 この状況で起きた311地震は、北側と南側の大きな地震を引き起こすでしょう。北側で動くと10年前後で樽前山、有珠山、北海道駒ヶ岳の大きな噴火を順番に引き起こす可能性があると思います。十和田湖の状況にも注意が必要でしょう。黒又山の指し示す情報からすれば無視出来ないレベルです。
 今回書く必要を感じさせられたのは、この連動地震による上記噴火と、日向灘の地震とその南側のプレート型の地震です。影響が10年レベルで連鎖して大きく揺れる可能性があると思います。
 この時に桜島の大規模な噴火が引き起こされる可能性があるのです。ここにも注意が必要でしょう。火山の噴火を警告する遺跡の情報なのです。

 プレートの運動は中央海嶺というプレート表面の浅い場所で、水平方向に発生する力により引き起こされます。力は作用反作用でバランスするので、表面を押す力はそのままプレートの中に存在しているのです。
 九州の例で言えば、プレートのFやGが深さ3~5kmの位置を水平に押してくると考えて下さい。桜島のマグマ溜まりは約5kmと約10kmの2カ所ですが、これらがプレート運動により大きく影響を受けることは力学的に明らかです。地震で直接大きく動いたり、その影響でバランスを回復するために動く時に噴火になりやすいのです。

 大きなマグマ溜まりはもう一つの問題を持っており、こちらはマグマの浮力です。世界の中央海嶺を見てみると長さ20km位が最も小さな海嶺です。十分な海水があれば、この大きさでマグマ溜まりはプレートを動かして広がりうるのです。
 大きな火山のマグマ溜まりは、これよりも大きい物があります。その場合プレートを動かしうる力になるので、過去の例のように地震と津波を起こしながら噴火するのです。現実は回りとのバランス運動の結果なのですが、自分からも動けると言う事なのです。
 この場合は事前にプレートが動くというか、プレート型の地震としての前兆が出てくると思われます。詳細部分に注意が必要ですが、マグマ溜まりの状況と合わせて予測しやすいのではないかと思います。

 遺跡は火山の噴火に重要な情報を、火口とプレートの重要な位置の情報で教えてくれていました。まずは分かりやすいところが解析出来た状況です。
 日本のピラミッドには葦嶽山という広島の山もあるのですが、こちらは重要な位置を少しずらしていました。意図した物なのかも含めて解析には時間がかかりそうでした。
 遺跡には先史文明の直接残した物と、それを真似した遺跡がたくさん残されています。統計的に使える情報になる様に数を増やす事がこの先重要になりそうです。日本の歴史を見直す事にもつながるでしょう。

黒又山の暫定計測中心  40度17’02.71”N 140度49’19.37”E
伊勢堂岱遺跡の暫定中心 40度11’20.52”N 140度21’04.91”E

稲生雅之
イオン・アルゲイン
PS 葦嶽山について 1/5
 この山は火山に特化していました。富士山に向けて82度丁度が存在し、火口中央近くに81.96度が含まれており1/4で2049年を表していました。他の火山を見ると丁度の角度を含む山が以下となりました。多少火口からずれている物もありますが、意図した物と思われます。
九重山    222度
桜島・霧島山 213度
鬼界カルデラ・口之永良部島他の火山島 210度
神鍋山     62度
白山      65度
新潟焼山    61度
浅間山・榛名山 69度
岩手山     49度
北海道駒ヶ岳  37度
十勝岳     38度

 阿蘇山、十和田湖、屈斜路湖のカルデラも丁度の角度ですが、火口から少し離れているので外しています。指されているかは改めて検討します。
 三宅島も伊勢神宮を経由して火口の少し外れを指し示されています。幅広く情報を渡そうとしていたのかも知れません。
 この中では、新潟焼山と神鍋山が状況を教えられる物になっていました。フィリピン海プレートの東側の北上により富士山が圧迫されて浅間山と草津白根山が噴火する話を書いていますが、ここに新潟焼山を加えるかを迷ったのです。先史文明はここを指しており、この山も同様の影響を受ける可能性が高いのでしょう。
 兵庫県の神鍋山は火山に分類されていなかったと思います。火口は明確にそれと分かる形ですので、火山としての注意が必要だと言うことだと思います。
 葦嶽山の作り手の人々には大変失礼しました。改めて紹介の記事を描きたいと思います。ピラミッドに見える山は、火山の情報を伝えているのかも知れません。