客観性の追求による科学の進歩とノーベル賞の間違い5 1月1日

記事の項目
2)素粒子論から見たブラックホールとビッグバン(らせんの力が出てきます)
3)ニュートリノ実験への提言

 アインシュタインの宇宙方程式の説明の続きです。
 イラストの左図はハッブルの分類した3種類の銀河です。渦巻き銀河、棒渦巻き銀河、楕円銀河に分かれています。左側が楕円銀河で右側は見た目の通りの分類です。
 この銀河の分類に際して、楕円と渦巻き銀河は普通に等方向に均等に働く重力効果でこの形状を説明出来るのですが、棒渦巻き銀河は棒状に発達する部分が解明されていなかったのです。銀河の形を変えるほどの力が未知の物として残されているのに、このレベルの大きな力を無視して宇宙方程式を宇宙に当てはめてダークマターとダークエネルギーは生み出されていました。
 左図は宇宙の加速膨張を説明することに使われる一般的な絵です。時間が右に向かって流れる中で、ビッグバン以降宇宙は広がり続けています。この拡がり方は最近になって早くなっているというのが観測結果でした。空間の広がりを釣り鐘が拡がる部分で表しているのが、この図の特徴です。
 加速膨張を教えるのは、銀河の遠ざかる速度です。この図で言えば、右側ほど昔になり、当時は遠ざかる速度が遅かったのです。
 この速度だけを見れば、宇宙が加速して膨張しているように見えるでしょう。アインシュタインの宇宙方程式には回転による重力効果を表現出来ないので当然の結果ですが、棒渦巻き銀河の形を決める仕組みが未解決である事を無視した結果でダークマターとダークエネルギーが膨らんだのは事実です。

 遠い将来この宇宙において質量の再集中が起きるか、発散するかは見直しが必要です。数学表記は正確ではないかも知れませんが、アインシュタインの宇宙方程式の拡張で考える事が今後も重要です。宇宙方程式は

Gμν + Λgμν + 回転寄与項 + 電磁場寄与項 = κTμν

が相応しかったのでしょう。電磁場寄与項はこの後重力波の批判の所で出てきます。

 ダークマターについても大きく減る部分を説明しておきます。イラストには重力レンズ効果がダークマターと呼ばれる物ではなく、銀河の回転運動からも引き起こされることを説明しています。この部分は前項におけるアインシュタインの宇宙方程式でも無視されていた効果です。これを1つの銀河で見ても同様に回転のもたらす重力効果が無視されていることは明確です。
 同様に無視されている問題に、銀河の巻き込み問題という物があります。シミュレーションすると渦が長時間維持できない事が明らかになるのです。
 この問題も回転による重力効果でその多くを改善するはずです。回転運動に重力的効果があるとイラストに載せた矢印の力が働くので、腕の巻き込みを抑制する効果を持つことになる。腕の内側が巻き込まれるよりも、外側と引き合ってこの巻き込みを減らす効果を持つのです。
 似た例で見ても、イラストのM51A銀河に見られる境界線は、その外側にM51B銀河に引かれる引力があるのに星々の拡散が起こらないのです。この例には議論も出てくると思いますが、回転運動の生み出す重力的効果が影響していることを考えなければ、現実の姿を知る事は出来ないでしょう。

 繰り返しになりますが、アインシュタインの宇宙方程式は、質量の回転運動が生み出す重力的効果を考慮しておらず、その関連であるダークマターを生み出す今の形式では宇宙全体の重力と空間を評価することは出来ないでしょう。大半のダークマターは回転運動の生み出す重力的効果であり、時間と共に変動し、重力波の放射に応じて減衰するはずである。また、次に説明する銀河におけるアルフベン電流回路が見つかる場合も、磁場の存在が内部の質量を拡散させない効果を明確にするので、その一部は重力的に扱う必要のあるエネルギーになると思われる。
 これらの減衰効果を考えるとき、宇宙の始まりほど銀河レベルで回転運動と電流による重力的効果が大きかったことになる。その分宇宙の質量としての広がりは抑制されたはずであり、この効果を検討すれば見た目の宇宙の加速膨張現象がある程度相殺されるはずである。その結果、今の科学における宇宙の膨張か縮小かのデーターをさらに明確に出来る。宇宙項のあり方にも見直しが必要になり、ダークエネルギーは過大評価されていることが明確になる。

 続いて2017年のノーベル物理学賞の重力波の検出への批判です。こちらは今後の理論検討で明確に否定されることになると思いますが、現状では間違っている可能性が非常に高いという状況です。2011年のノーベル物理学賞は方程式から完全に否定されますが、こちらは理論研究が否定するまで結果を待つことが必要です。実験物理としてもお粗末なので、この部分はこの記事の批判を受けることで、自分たちで自分の仕事を否定する結果につながるかもしれません。
 まず、一般相対性理論の教科書に書かれていない、重力波の吸収の問題について説明します。科学の探している重力波は重力の位置エネルギーとしてのポテンシャルを伴っていないので、その波面が通過するときに、質量があれば運動を生み出してエネルギーを失うはずです。これが原因で日本の古い検出装置だったタマちゃんもLIGOさんも天の川銀河系の二重星の重力波を計測できないと思われるのです。星間物質と場の量子論から来るクオークと電子対の影響を受けるのです。
 近傍の重力波が計測できない理由は天の川銀河内部のガスによる重力波の吸収のはずなので、遠方にもこの吸収を通過するレベルが必要であるが、向こう側でも吸収されて小さくなるので本来の信号であるかどうか、経路全体の吸収効果を再検討すべきでしょう。距離があるので空間の量子ゆらぎも調和振動子として影響しているはずで、放射エネルギーに応じた大きな損失のはずです。
 10億年前の重力波が、天の川銀河の星間物質と10億年かけて通過する間の電子対の吸収の影響を計算して重力波の存否を確認する必要があるでしょう。近傍が計測できず遠方のみ計測できるのは不自然であり、ブラックホールの衝突シミュレーションが多くの仮定を含みすぎているので、この懸念が強いことを明確にています。

 重力の届く範囲ではイラストの上図の傾きで表す重力ポテンシャルが存在するので、その傾きに応じて引力が発生して質量を動かすのです。この方向きが物を動かす重力の例えです。
 これに対して、重力波は下図の孤立波に近い物であり、質量に影響のある大きさのポテンシャルを伴わないので、物質と相互作用すると自分自身のエネルギーを失うのです。波として当然の帰結です。空間歪みの時間変化が物質を動かすのでその分の運動エネルギーが消費されるのです。この消費が重力波の到達限界を決めることにもなり、銀河形成においては棒渦巻き銀河の形成が起きるかどうかの指標になっていると思われる。星間物質はその下の図の様に重力波を吸収する。消滅と減衰の様子です。
 現状公表されている重力波のデーターは検出すれすれであり、出来すぎ感が強すぎるのです。これらの吸収効果がぎりぎりで回避出来ることに、そしてそれが連続する事に、統計的に大きな疑問を感じており再評価が必要と思います。

 続きは現存のデーターを他の信号であると解釈する可能性の指摘です。ここにも統計的な重なりが多く、重力波以外の信号である可能性が高いでしょう。ただ、この信号はこれまでの計測器では見つけられなかった重要な新しい科学につながる物になりそうです。地球重心系の天文学になりそうです。
 まずそのデーターですが、現在の計測の3/5回が日食と月食の時期に近い所です。太陽と地球の作る平面を通過する月の重心と地球との共通重心の相互作用など、まだ誰も検討したことのない科学でしょう。計測のレベルが高まった結果の影響です。1/5回は地球近日点であり、地球が近付く動きを遠ざかる動きに変える日でした。
 残りの一回ですが、こちらが歳差運動の原因にしている太陽の伴星の近日点において、計測されています。伴星なら現代文明が直接計測した初めての証拠となる信号です。
 太陽の伴星は、こちらの想定では周期約3万年、軌道長半径1000天文単位、質量は太陽の1/10の恒星が燃え尽きた鉄の塊です。
 こちらの提示出来る伴星の存在証拠は、大地震の統計評価から得られる12月、1月への集中と、その影響が1900年代以降である事です。
 磁場が既知の木星がイラストの右上図のように地球に及ぼすフレミングの法則の力は7.48x10^7Nです。スペースシャトルの推進力の約2倍の力です
 1900年以降、木星磁場と銀河の磁場に伴星磁場が重なることで、地球に大きな地震を起こし始めています。銀河磁場との比較は接近による影響の強まりを表しています。
 太陽の伴星はイラストの様に、太陽圏に接触と離脱を歳差運動周期毎に繰り返す。伴星は歳差運動の原因であるはずです。そして最接近時にはプラズマ境界面の接触により、太陽系内部で太陽から伴星に向かう電流が流れやすくなるはずです。

 今後の地球重心系の天文学の計測対象ですが、天の川銀河の棒の先端が回転運動による重力波とその重力源です。月との重なりでLIGO、VIRGOにこれまで同様の信号や、さらにもっと特徴的な信号で計測出来る可能性があるでしょう。
 もう一つは天の川銀河における電流の起こす磁場の作用の検出です。
 イラストの下の図はノーベル賞学者のアルフベン博士の銀河の電流経路図を書き直した物です。太陽から伴星に流れる電流はこの概念に従う物です。
 現在の天文学者と地球物理学者が、宇宙における電磁力の作用を軽視するので、地球にはフレミングの法則に従う大きな力が働いているにもかかわらず見逃されているのです。
 通常の銀河において、中心のブラックホールが巨大化すると、磁場の大きさを超えてジェットを吹き出すようになる。この時銀河の質量が失われて中心部への質量の集中も制限を受けることになる。
 その結果で銀河質量の0.15%というブラックホールの大きさの制限が生み出されているのかも知れない。この制限に電磁場が関与している可能性が強い。

 銀河では中心に電位の高い場所があり、周辺は低くなります。電子がイオンよりも高速に移動出来るので、高速な電子が銀河の周辺に集まりやすくなっている様です。中心のブラックホールは強い勢いで荷電粒子を吹き出すので、電位差に応じた爆発力のある部分で電波放射が起きています。その部分までは直線上に高電位の部分が引き延ばされてダブルレイヤーを形成します。
 超巨大ブラックホールにはその質量が銀河サイズの0.15%というリミットの目安があります。銀河ジェットは質量の集中を避けるメカニズムになるのであり、これは電磁力で起きる物になる。加えて、銀河中心のブラックホールがシュバルツシルト半径の外側にはみ出していると、重力による質量の集中と、ジェットの吹き出しによる物質の密度のバランスが電磁場を介して可能になる。ブラックホールの質量を0.15%にする理由になるかも知れない。

 現状は重力は天文学ではなく、重心系天文学になる。星間ガスと量子ゆらぎによる吸収があるので、遠方の現象を見る事は難しいと思われる。太陽と月の位置と地球上の3カ所以上の同時計測でやっと、太陽系外部の重力他に影響を受ける地球全体の動きが明確になるはずです。
 あと、超巨大ブラックホールに飲み込まれる恒星質量と中間質量のブラックホールは、同程度の重さの二重星よりも頻繁に重力波を出していると思われるが、こちらの計測にはつながらない理由が分からない。二重星以上にイベントは多いと思われる。現実的には中性子星として潮汐力でばらばらになるので重力波の放射はないが、ブラックホールはばらばらにならない前提なので、本来期待値を持って得いて良いはずである。それでも計測出来ないほどに、重力波は吸収されている可能性が高いだろう。

3)ニュートリノ実験への提言
 この項目は批判の記事ではなく、新しい実験への提言です。こちらの予想が外れたら日本酒1ダースを神岡とJPARKの研究者の皆さんにお詫びでお送りします。こちらが正しかったら、もしくは未知の面白そうなデーターが得られたら、諏訪大社の御神酒である真澄の美味しい物を1本お願いします。ハンデはこちらのしょうもない自信です。

 ニュートリノは質量を持った物質なのですが、実験上イラストの左図の青丸で囲んだ部分しか見つからないのです。素粒子物理学の大きな問題であり検出出来ない理由を探しているところです。
 もし光のように物質と反物質が同じであれば、この観測結果が正しいとなります。世の中には観測出来ていない部分は、観測出来ないほど重いという可能性を指摘する声もあります。ニュートリノは非常に軽いのですが、その反粒子は計測出来ないほど重いとする話です。論争に結果が出るまで可能性は忘れるべきではないでしょう。
 ニュートリノは軽い物では5eV位です。同じ5eVの光もX線として存在しており、何らかの差があるはずですし、その差には目的もあるでしょう。
 量子ゆらぎの世界では、左図の下に描いた質量を持つ光子が非常に短い時間なら存在出来るそうです。光速では質量を持てないので速度が低下する分の質量だと思いますが、安定して存在出来ず電子と陽電子の対に変わってしまうとのことです。
 この状況から簡単に推定出来ることがあります。もし質量が電荷を持つときには光子に変わらないという仕組みの存在です。光子には電荷がないので質量化しても安定せず、ニュートリノに電荷があれば、物質として安定して存在出来ると言う可能性があるのです。

 ニュートリノは非常に軽い粒子で他の物質とも相互作用しにくいので、検出の最も難しい種類の素粒子です。素粒子には電荷が-1の電子や2/3、1/3のクオークなどが存在しています。
 ニュートリノは1930年くらいにウォルフガング・パウリの提唱したβ崩壊で出てくる中性の粒子が証明された物です。中性子が崩壊して陽子と電子とニュートリノになる反応です。ここでは中性子は電荷ゼロで陽子は+1電子は-1であり、電荷の釣り合いは取れています。電荷ゼロの中性子の破片がニュートリノです。
 当時で普通に考えるとニュートリノは電荷を持たないはずですが、非常に微小な電荷が存在してもおかしくないと思えるのが、その後の素粒子理論の進展から伺えるのです。ゼロを確かめた人はいないと思いますし、パウリ氏の言葉による刷り込みでゼロになっており、客観的な評価はなされていないと思います。
 パウリ氏はノーベル賞学者で有名です。彼が近くを通ると実験装置がおかしくなるパウリ効果という伝説まで残っています。アインシュタイン氏とキューリー夫人は忘れ物をしていますが、パウリ氏はパウリ効果を残したのでしょう。二重星の重力波のノーベル物理学賞もらせんの力という忘れ物をしています。人間のやることはあまり変わらないのかも知れません。

 現代素粒子論からの説明です。β崩壊現象に関与しているのは、イラストの左図の粒子がメインです。グルーオンも間接的に関与していると思われますが、グルーオンは電荷ゼロです。電荷への影響はほとんどないでしょう。
 これに対してニュートリノを生み出す可能性のある素粒子は、dが-1/3、uが2/3、eが-1です。これはこれらの破片でニュートリノが生み出されるなら、電荷を持つことを示唆します。
 積み木のように電荷ゼロのニュートリノが素粒子の中から出て来るならそれも良いのですが、電荷は接触すると移る物である可能性があり、積み木のモデルは存在が難しいのです。質量を分けるときにどうしても電荷も付いてくると思えるのです。
 ニュートリノの電荷がどの様に生み出されるのか、考えてみます。
 電子と陽電子の対発生は真空場という何もないところで起きます。この時に電位1と-1で電子のペアが生まれます。これをdクオーク上で起こすとどうなるのか明確な答えがないのです。誰も考えたことがないという意味です。
 d上でも電荷は1と-1ですが、電位が2/3と-4/3に変わるのです。この条件で同じ電子が発生出来るか分からないと言う事です。電位のずれから微妙な差が生まれてそれがニュートリノに押しつけられるという可能性があるのです。上図では本来0.000001C位の差を0.1Cにして判りやすくしています。Vは電位の単位のボルトでCは電荷の単位のクーロンです。
 物質には電荷が反対の物があるので反ニュートリノの例も比較します。

 質量と電荷の間に以下の関係式が成り立つと仮定します。
素粒子の電荷=f(質量、その他)+オフセット
 この時オフセットに0.2Cを加えると左図の結果は下駄を履くような形で双方がプラスになります。すると不思議なことに一方の電荷が反対のニュートリノがプラスに変わり、自然は双方をプラスの粒子として区別が出来なくなるのです。もちろん-0.2Cを加えると足切りになり双方がマイナスです。これでも区別はつかないのです。
 この世界は電子が-1で陽子が1の物質だらけの世界です。もしこの式のオフセットが0.2Cでなく-0.2Cだったら、身の回りの物は電子が1で陽子が-1だったかも知れません。式の意味はこの様な結果をもたらす重要な物になります。とにかく非常に小さな0.1Cなので、普段の私たちには見分けがついていなかったのです。
 イラストの中で厳密には中間段階のeとeの電荷も一致しないのですが、この帳尻を生成物側のνで合わせる形で説明しています。
 あと、素粒子の電荷=f(質量、その他)+オフセット、の式はこの電荷の不一致をもたらす目的も含んでいます。

 科学者は、素粒子の電荷=f(質量、その他)+オフセット、の様な方程式を作るのが大好きなのです。東海村のJPARKからニュートリノを打ち出し、電場や磁場で神岡の検出器に状態の変化が現れるかを調べると、この方程式の答えが少し出るのです。出たら大きな進歩という続きの仕事が花開くのです。素粒子標準模型の一部になる可能性です。

 ここからは科学者さん向けの説明なので、これまでの説明とほぼ同じですが、分かりにくい言葉になりすみません。厳密に伝える必要のある部分が考慮されています。最後の物質優勢を生み出した対称性の破れも長い説明になりそうなので、コンパクトにしました。
 電子の電荷と重さの比率は、陽子と中性子の比率の2000倍近いのですが、これをクオークレベルにすると電子とuクオークでは数倍から数十倍の比率です。陽子と中性子はグルーオンにより質量が水増しされていますので、質量の本質的な電荷はクオークと電子で比較すべきでしょう。重さに違いがあるので単純化すると、電荷が増えると軽くなるです。単純にuやdクオークを質量比の約100万分の1にすると、そこには電荷が残りますが、電荷が増えると軽くなるの原理があるならもう少し多い電荷量が期待出来るでしょう。ニュートリノの電荷を調べる価値を感じる部分なのです。
 質量と電荷の関係は固定的でなく、電荷は質量に応じて変化しています。この時に質量にゼロ電位をどの様に設定出来るでしょうか。現象論としてd、u、eの破片であると考えると電荷が残っているはずです。質量と電荷に関係がある場合、残らないようにゼロに適切に調整することは、既存の物理現象の類推では難しそうなのです。そして何よりも、ゼロ電荷ならば光子で放出すれば良いのです。この差に意味があるはずで、続きが仮想の現象論です。
 dがuに変わる反応をイラストの以下に模式化します。-1/3の電荷を持ったdクオーク上に電子と陽電子の対発生を起こします。ここでのポイントは-1/3の電位における反応になる事です。通常の電子陽電子の対発生は真空の量子場ですが、それをdクオーク上にするのです。クオークに入る電子の質量は仮想のマイナスです。

 ここでの問いは量子場での電子対発生とd上での電子対発生が全く同じになるかどうかです。電子と陽電子を1/3の電位に運ぶ仕事は計算出来てその差分が赤線とマゼンダ線で表現出来ていますが、対発生の瞬間に電荷と質量の関係が異なる場合に何が起きているのか、ここに質量と電荷の関係を持ち込むと複雑になると思えるのです。もしd上から生まれる電子の電荷が変化すると、陽子の電荷とは完全には等しくならないでしょう。ニュートリノに移すべき差が生まれる可能性です。
 目的を対称性を失わせることに合わせると、赤線の影響を受けるニュートリノとマゼンダ線の影響を受けるニュートリノを同じ粒子に見せることです。電荷がゼロであれば良いのですが、それでは対称性の破壊は難しいのでここにオフセットを持ち込むと、それぞれをプラスやマイナスに見せられるはずです。
素粒子の電荷=f(質量、その他)+オフセット

 厳密なゼロ電位が自然にとっても区別出来ないので、今ある所を規準にするしかないはずです。その場合に対発生ゼロ電位はブラバラですが、dクオーク規準の電位は一意に決まるでしょう。
 左図のオフセットは宇宙全域の電位オフセットでも機能するのですが、電位を宇宙全体で合わせるのは無理ですし、量子場に電位を持っても良いと思いますが、現実とのオフセットに苦労しそうです。ゲージ不変の概念に合わせようとすると自分規準で電位を決める事になりそうです。
 オフセットの実現の手法はたくさんあると思います。理論家さんの出番でしょう。実験屋さんとしては、東海村のJPARKから打ち出すニュートリノを直後に電場や磁場で神岡のスーパーカミオカンデのデーターに干渉出来るかどうかになりそうです。誰もやっていないからと言う理由だけでも試す価値があると思える実験に感じます。

 ニュートリノの対称性が自分自身を反粒子にする部分ですが、この原因は微小な+と-の電位の違いを自然が見分ける事が出来ない部分から生まれます。エネルギーを量子場に渡すと粒子と反粒子が生まれるのですが、ニュートリノの場合反粒子が計測出来ないほどの-で、粒子が計測出来ないほどの+なので、自然にも区別がつかないという話です。
 自然の側には仕掛けがあり、量子場を-方向にほんの少し帯電させるイメージです。もちろん普通には計測不能なレベルですが、物理実験としては不可能ではないでしょう。カシミール力のように非常に難しいだけです。電子回路を考える時に、物理計測も同様ですが、電位のゼロ点は任意に選ぶことになります。こうなるとゼロの付近で微妙に差の有る3種類のニュートリノがどの電位にあるのか計測が難しくなるのです。もちろん厳密には調べられるのですが、ここでは量子場に電位のずれを持つことで、+と-の違いが+側における小さな電位の差にしか見えなくなることを意味します。自然が差をつけていると言うことであり、対称性を失わせる所のいわゆるスカラー場でも良いでしょう。

 その結果ですが、ビッグバン後にエネルギーから粒子・反粒子のペアが生まれて陽子と中性子、反陽子と反中性子が先に生じると思います。その後に中性子と反中性子はそれぞれがβ崩壊を起こして陽子と反陽子になるのですが、ここに寿命の差が生まれます。中性子はそのままβ崩壊をするのですが、反中性子はβ崩壊に際して反陽子と反電子、そして反ニュートリノになります。教科書にはニュートリノになると思いますが、理論上反ニュートリノであり、ここで実世界における抑制が起きるのです。反ニュートリノになりたいのに量子場の電位がこれを邪魔するのです。この部分のマイナスで量子的な転換の確率を下げられるので、反陽子は生成率が低くなります。反物質の寿命はCP対称性の破れで短くなるらしいですが、この部分では自然が差をつけるので反対の効果です。
 β崩壊も含めて生み出された陽子と反陽子の衝突により、それぞれがもう一度エネルギーに戻りその多くは他の核物質のカレント質量部分に転換されてゆくと思います。この流れの中でβ崩壊寿命の違いから陽子は反陽子よりも存在確率が高く、カレント質量を受け取って安定して物質化してゆくでしょう。最終的には始まりのエネルギーの中で50%が陽子と中性子で残りが反陽子と反中性子であったとすると、結果が2%の陽子とそのカレント質量98%になるという話です。量子場の電位がニュートリノの対称性を崩すので、その結果でβ崩壊に差が出てきて物質優勢になると言う事になります。自然が微小な+に量子場を設定していれば世界は反物質だらけの世界であったのでしょう。

 ここに書いた例は一例であり他にも効率の良い物質への転換メカニズムがあるかも知れません。実験を促す為に書いていますので、対称性の破れの仕組みとその結果を一例で書いてみた物です。日本のニュートリノ実験がニュートリノの電荷を調べるように検討が進むことを願っています。T2K実験でニュートリノの射出の後に電界や磁界をかけることでニュートリノ振動の波形が変化するかどうかになると思いますし、他にも手法はあると思います。うまく行く場合に将来はILCも使って精度の高い実験を行うように招致活動につながればさらにありがたいです。
 科学者さん向けの文章終わり。

おまけ ワープの概念
 コンパクト化している次元空間にエネルギーを注入することで拡大できれば、大きさに応じてより遠くまで行けるのです。
 物理学者は今、この種の次元を探す実験をしている所であり、遠からず見つかると思っています。コンパクト化した空間は1x10^-33cmという小ささですが、これをkmサイズに出来ればkmの近道であり、大きさ次第で銀河間もワープできることになる。銀河のブラックホールの近傍では、エネルギーを投入せずとも巨大な空間の曲率を利用できて、より遠くに行けるはずである。現状は単なるアイデアですが、空間の理論が完成するとその応用で同種の概念による近道作りをワープに利用するはずです。
 そして、コンパクト化した空間の大きさを変えることが空間の曲率を変えることと同じであれば、同時に重力を空間操作で生み出したり消したり出来る事になるのです。技術としては必須でしょう。
 イラストの右上図のホースはコンパクト化された次元の例えです。実際にはこの様に単純な物ではなく、隣図のカラビ・ヤウ多面体に近いと考えられています。
 ここには6次元分が組み込まれていますが、拡大して利用する場合には、この空間の曲がりを近道に利用する部分は共通です。

最後に
 科学の未来には憂いを感じる部分があるので、その状況をここにまとめておきます。
 今回ビッグバンとブラックホールについて科学の記事を書くので、天文学の専門書も購入して目を通しました。ブルーバックスなどでその新しい姿を見ていましたが、査読の引きおこしている問題が非常に大きくなっており、転換点を迎えていることを感じます。
 アインシュタインが間違っていると認めた物を、無理矢理正しいことにして理論を構築してきたのが天文学者の多数です。正しければ間違いと言われていた物を掘り起こす姿勢は良いことですが、アインシュタインの名前を利用する事の方に意識が行っていたのではないかと思えてならないのです。
 宇宙方程式にこだわると、回転による重力的効果は生まれてこないと説明しました。このこだわりが大きな間違いを呼んでいる部分は明確です。

間違って生み出された物
ダークマター、ダークエネルギー
ダークエネルギーから生み出されている根拠なき空想SF
平行宇宙、マルチバース

 宇宙論の本を読んでいると子孫の宇宙の誕生であるマルチバースと、あなたの何種類もが同時に存在する平行宇宙が出てきます。いつからオカルトになったのかと思うのですが、査読がこれを認めるからこそ、宇宙論の教科書にまで登場するのでしょう。
 平行宇宙はオカルトの無責任な人々が、この世の生き方を無責任な世捨て人にさせるために利用しています。どこかの世界に成功する自分が存在するから、今のあなたは今のままで良いと慰めて、努力する機会を奪うのです。人生を諦めるのが簡単になるからです。
 こんな話がどこから出てくるのだろうと思っていたのですが、さすがに専門書と関連する書物で出所が宇宙論にあると知って愕然としました。
 平行宇宙もマルチバースも、理論の一部を都合良く切り取った物です。ビッグバンが量子論に従い起きるのであれば、その小さな物まで起きる必要があるのです。エネルギーと時間の不確定の簡単な積である算数から来るので、滅多に起きない大爆発と時々起きる中爆発、しょっちゅう起きる小爆発が当たり前の結論です。
 マルチバースは子孫の宇宙を認める物ですが、もっと小さな爆発が存在しないのです。銀河一つが生まれる爆発が起きるはずですし、太陽一つ、続きは地球一つ、さらには隕石一つ分の爆発が起きても良いのです。説明するまでもなく何一つ計測されておらず、理論の一部を都合良く切り出すのはあり得ない話なのです。
 平行宇宙はエネルギーの存在を無視するに等しく、何でも無限です。この理由は宇宙方程式で空間の膨張を考えると、空間から無限にエネルギーが出てこないと方程式が成り立たなくなるからなのです。この時点で場の量子論とも素粒子論とも反する部分を抱えるのに、ここでも無視して面白い結果だけが先走っているのです。

 批判したい物は、未来の科学の進展を邪魔する物の存在です。
 アメリカ物理学会やサイエンス誌の査読は、権力者の利益誘導の道具に等しい状況です。正しいことよりも何か目立つ新規性が優先されており、これらの議論を載せているのだと思います。放射能の反動は苦しむ人々を無視しながら軍産議会複合体の利益にのみ利用されています。
 危機感があるのは物理の理論研究も、実験研究も、双方が軍産議会複合体なのか、権力の歪みによって狂わされている部分です。理論研究では原則無視、実験研究でも反例を評価する部分が狂い始めているでしょう。分からない事があるにもかかわらず、自分に都合の良い結論だけを探すのです。無私の客観性も無知の知も、彼らには忘れられた言葉でしょう。巨大科学はノーベル賞を取って当然という考え方が根底にある事を感じます。10年で二回も間違えばノーベル賞はその評価が信頼される物ではないと、誰の目にも明確になるでしょう。99.999%正しいはずなのに、無視した部分から崩されるのです。
 日本ではこれから常温核融合の技術が立ち上がる事になります。科学の進歩はもう止められないでしょう。この科学の議論を進める上で、原則無視や実験における反例も無視する態度では、科学など進歩するわけがないのです。何らかの新規性の方が正しい進歩よりも優先されており、社会の利益も当然無視して科学でなく空想SF大賞を競う状況なのです。これを相手には出来ないでしょう。作家になって空想の世界でやって欲しい行為です。発電に目処の立たない嘘を隠すITERで既に明らかな様に、利権を漁ることは出来ても、建設的な科学の大きな進歩はもう無理と思える程に狂わされています。
 日本の研究者の皆さん、日本語で努力しませんか。こちらはインチキ科学者の排除に特許法まで持ち出すことを必要としていますが、軍産議会複合体という社会の利益を踏みつぶして自己の利益を求めるだけの存在と対峙する期間が数年間は必要でしょう。
 どこからどの様に変化するかはまだ分かりません。特許法が変えられるまでには時間も必要で政権も交代するでしょう。流れを見ながら進むべき道を考えて、社会の未来のために準備を進めてその先で、ご協力を頂ければ幸いです。

稲生雅之
ペンネーム イオン・アルゲイン

 このHPの記事に賛同いただける皆さんに、寄付のお願いです。ゼロ円研究所と100円食堂の主として苦労して情報公開の仕事を続けており、皆さんのご理解とご協力がこちらを支えています。

ゆうちょ銀行
記号10560 番号39920511 イノウ マサユキ
三井住友銀行
船橋支店 普通預金 7055954 イノウ マサユキ

 関連記事を含めて本にして出版できるように努力いたします。よろしくお願いいたします。
 空想SFには馬鹿に出来ない部分があることを載せておきます。古くて恐縮ですが子供の頃に見た宇宙戦艦ヤマトに遊星爆弾という物が出てきます。これは前記事に書いている隕石爆弾ですし、ワープはどこにも出てきます。同じ作者さんでハーロックというアニメもあってこちらのエンジンの名前が流体エンジンです。当時は物理として流体が利用出来るエンジンは考えられなかったのですが、今では慣性エンジンがこの仕組みを利用します。
 挙げ句の果てに、空中元素固定装置という物が、娘のみていたアニメに登場しています。こんな名前が女の子に受ける物かと思っていましたが、CO2とメタンを空中から取り出して燃料に変える環境対策プラントです。本文でもガンダムに触れてきましたが、想像力は使い方次第だと思います。瓢箪から駒を含めて、あったらいいなが現実化する為の未来予想とも言えるでしょう。