自然環境の放射能除去について 6月20日

 微生物を使って放射能を無害化する研究が進んでいます。以前は科学的でないと批判されるばかりでしたが、少しずつ認められる基盤が出来てきています。
 放射能を無害化するには、放射能を出す物質を放射能を出さない物質に変化させることが必要です。この為には原子核を融合させるとか、分裂させるとかが必要でした。
 この様な反応は、従来は原子炉の中か、原子爆弾や水素爆弾、あるいは大出力のレーザーを用いるなど、特殊な環境下でしか出来ないことでした。

 この流れに対して、常温核融合という新しい研究が出てきました。金属に重水中で電気を流すと、化学反応以上のエネルギーが出て来るという物です。重水素の核の変換を伴っていて、エネルギーが核反応からも出てきているとする物です。
 この実験は1989年くらいからずっと行われていますが、結局たまに何かの拍子にエネルギーがたくさん出てくるけれど、再現性が取れませんでした。何度やっても同じ現象として、エネルギーをたくさん出すことが出来ずにいました。

 今回この関連のニュースに接したのですが、数年前には再現性のある原子核の転換が出来ていたようです。
 公表しているのは三菱重工さんです。学会はこれを認めたくないのかも知れませんが、工業的な利用を考えているメーカーとしてこの様なことを公表されていますので、公表内容には自信がある物と思います。

 少し専門的になりますが、以下のような現象が再現性を持って確認できているとのことです。
 パラジウム多層膜にセシウムを吸着させ、重水素ガスを流すとセシウムがプラセオジムに転換するのです。
 原子核の反応としては以下のようになると思われます。 

セシウム133 + 4個の重水素2 = プラセオジム141

 ここに書かれている数字は原子核の重さです。

 セシウム133は55個の陽子と78個の中性子から出来ています。55と78を足して133が原子核の重さになります。
 重水素は1個の陽子と1個の中性子から出来ています。原子核の重さは2です。
 プラセオジムは59個の陽子と82個の中性子から出来ています。同様に重さは141となります。

 反応は4つの重水素ですので、セシウムの陽子55個に陽子が4個加わり59になり、中性子は4個増えて82となります。陽子数は59で重さが141はプラセオジムという物質です。数が釣り合うので、この核反応から電子や中性子が出て来ることはなく、重さと陽子、中性子の比率が保たれています。

 どうしてこの様な反応が起こせるのか、私達の科学では説明できないのです。再現性を持つ以上は工業的に利用できるのですが、科学の理論はまだ分からないままです。
 同じように科学的に分からないけれども工業的に利用されている物には高温超伝導という物があります。電気を抵抗なく流すという材料です。こちらはよく新聞にも載りますので、ご存知かと思います。

 何故この研究が高温超伝導の発見みたいに騒がれないのか、不思議に思われるかも知れません。学会ではまだ実験結果に懐疑的で、実験結果の解釈が間違いであると考えているのかも知れません。この反応を起こす理論が分からないので、その判断を難しくしているのが現実なのかも知れません。
 
 次に同様に放射性のセシウム137について考えます。これは原子炉の事故で福島を汚染している物質で最も多く影響の残る原子核です。この原子核を処理する可能性を考えると以下の結果となります。もちろん色々な反応の中の可能性の一つです。

セシウム137 + 4個の水素 = プラセオジム141

 セシウム137は55個の陽子と82個の中性子です。ここに4つ陽子を加えると陽子数は59個、中性子数はそのままの82個でプラセオジム141に転換されるのです。もちろん陽子と中性子の数は合っており、核反応としてみた場合の電子や中性子の放出はありません。
 自然界ではH2O(水)を2個使い、4個の水素が使われ、2つの酸素(O2)があまることになるかも知れません。この反応で放射性のセシウムを放射性でないプラセオジムに変換できるのです。

セシウム転換ウイルス の解析結果
 2011年3月11日の原子炉事故災害により日本の大地と海が放射能に汚染されている。日本人には環境を調整し、放射能を除去する責任がある。
 放射性セシウムに水素を4つ加える。水を使ってO2(酸素)があまるかも知れない。原子量46(パラジウム)が触媒かも知れない。
 シアノ(バクテリア)に遺伝子操作、生物工学を適応して対応するかも知れない。

 複合微生物を使った実験が既に福島で始まっています。台湾の技術で実験室では約5割の放射性セシウムを無害化できたとのことです。
 普通の土壌では環境が異なるので、効率は普通悪くなります。除去できたのか、それとも微生物を含む水溶液によりセシウムが溶けて流れただけなのか、恐らく議論が激しく交わされることになると思います。始めはあまり上手く行かない結果が出たとしても、改善の余地はかなりあると思います。

 暗号にはシアノバクテリアを確認しましたが、他にも候補はたくさんあると思います。効率の良い物を探すと同時に、福島の環境と、流れ出している海の環境へも対応するウイルスに作り替えて行く必要があるようです。
 これらは生体内での原子転換と呼ぶ反応です。これをウイルスを利用して行い、再び福島の地を甦らせ、海の浄化も行って行く必要があるのです。

 既に私達は放射能で環境を変えてしまったのです。これを元に戻すべく、自然界も動くことになると思います。この動きに対応して私達が積極的に環境を元に戻す仕事をする必要があるのです。
 まだ始まったばかりの仕事であり、目処が立つまでまだまだ技術的にもたくさんの壁があると思います。

 暗号にはこの様な形でセシウムの無害化反応が出されており、既に関連する事実関係、三菱重工さんの原子転換の研究結果も出ています。
 ただ黙って放射能の害を避けるだけでなく、この汚染を取り除く技術の開発が本当に必要とされています。
 いま取り組んでいる人たちは、一般の科学者からはうさんくさい目で見られるかも知れません。でも数年で必ず結果が伴って来ると思いますので、出来るだけ応援したいと思います。

稲生雅之
PS チリの噴火はたくさんの量の噴煙を上げていて、周辺地区の方は大変かと存じます。今まで北半球の噴煙が多くて南側が足らないと感じていました。まずはチリの噴火は南側にも寒冷化をもたらし、温暖化の加速を止めようとしてくれるようです。
 暗号にはチリに加えニュージーランドなども出されていました。いつ頃の噴火になるのか分かりませんが、必要に応じて準備されている選択肢が見えたみたいです。

 この先も調整は続くと思いますので、気になった物から状況を確認し、何が起きているのかを公表して行きたいと思います。アフリカなど噴火の起きているところもこれから調べる予定です。極地の氷と赤道域でのエルニーニョ、ラニーニャ発生に対応しているのかも知れません。
 明日からまた噴煙を上げる場所と、その可能性のある場所を回ってきます。次回は24日金曜日になるかも知れません。よろしくお願い致します。