イランによる米国のステルス機ドローンの撃墜が教える物 6月26日 6月27日追記

 米国のトランプ大統領は、イランとの核合意を一方的に放棄し、新しい核合意の締結を目指しています。米国の空母がペルシャ湾に向けて派遣されており、最近になって1000人規模の増派も行われています。
 5月に正体不明のテロリストがサウジアラビアのタンカーを攻撃しており、イランに濡れ衣の一枚目が着せられるところでした。これに続いて安倍首相も米国の軍産議会複合体に協力し、6月にイランに出向いて首脳会談を持つところに日本籍のタンカーが攻撃を受ける事態を起こしています。
 6月の物は米国の筋書き通りに流れただけと思われ、嘘がたくさんあるのにその部分が追求されることもなく、イランとの緊張が高まっている状況です。
 日本籍のタンカーの乗組員がミサイルの攻撃があったと証言するのに、米国側はイラン革命防衛隊の機雷による攻撃であり、この機雷を取り外す画像の公表がなされています。見え見えのヤラセをあえてしているのであり、何か他に目的がありそうです。
 実際にどちらだったのか、米国が嘘をついているというのが公表情報による解析となります。軍事分野になるので嘘がまかり通り、力の外交が展開されているところです。

 イランによる米国のドローンの撃墜が公表されたのは6月20日です。米国がドローンを飛ばしてイラン領海上空でこれを撃墜させて、イランとのもめ事から交渉と戦争を求める動きをしているところと考えています。
 こちらとしてはトランプ大統領の落とし所が不明瞭だったのですが、今回のドローンの撃墜には大きな意味があることが軍事技術の分野から明らかになりました。軍産議会複合体の嘘で軍事技術は構成されていて、戦争もその一部なのに、ここに嘘があれば戦争その物が戦略から崩れることくらいは誰でも分かるでしょう。
 今回撃墜されたドローンはステルス機であり、しかも識別信号を出さずに飛んでいたのです。にもかかわらずイランに撃墜されているどころか、その航路も全体像が公表されるほどお粗末です。ステルスの機能は失われているに等しいでしょう。これが第一の問題です。トランプ大統領は、この事実を世界に教えてくれているのでした。
 続きは二つほど重要な論点があります。一つは同盟国なら誰もが心配になるF-35戦闘機のステルス性能です。もう一つがこれに対抗するステルス破りのイランの技術です。それぞれに想定をつけることこそ未来に重要になるでしょう。こちらの予想ではもちろん、「F-35は欠陥戦闘機として、その寿命を終えることになる」です。米国の歴戦の戦闘機乗りがこの指摘をしているのであり、こちらもそのように考えているのです。
 トランプ大統領としては、国民を騙し続けて満足に機能しない戦闘機に高い費用を出させてきた軍産議会複合体のやり方に、間接的に批判を加える物でしょう。こちらの理解している程度の軍事技術で簡単に説明出来る内容です。軍事機密情報などなくても、これまでの実践・実戦の情報でこの結論を出せるのです。世界に向かって軍産議会複合体の嘘を説明することで、トランプ大統領の口に出来ない願いを叶えることに役立てればと思います。横暴な軍産議会複合体のやり方が国家財政を破綻させてしまう原因になることを、情報として残すことにもなるでしょう。

 今回のドローンであるRQ-4・グローバルホークの撃墜事件は、これまで軍産議会複合体が嘘をつくことで築き上げてきた軍事バランスを、大きく破壊したでしょう。元々嘘ですからばれるときが来ることは覚悟していたと思います。軍事技術なので嘘でも通用すれば十分に戦略上の優位性を確保出来るのです。嘘で得られる利益に頼れる間が華であり、これから彼らはダメージコントロールになるでしょう。これまで通りの嘘が今後も通用するかは、全体像を国民が知ってからになるでしょう。難しいダメージコントロールです。
 絶対的優位があるように宣伝されてきたステルス技術ですが、これまでの運用実績よりその弱点が明確になっている様子です。これは複数のレーダーを同時展開して同じ目標を捉えることで、一つのレーザー照射よりも感度の高い計測が可能になった結果だと思えます。その結果はRQ-4・グローバルホークの撃墜であり、間違いなく大きすぎるB2ステルス爆撃機も撃墜可能でしょう。恐らくですがF-22もF-35も、この種のシステムでステルス性能を大きく失うでしょう。
 これまで教えられてきたレーダーの反射率のデーターが如何に大嘘状態であったのかが今回明確になったのです。この結果でステルス戦闘機にも反射率の推定が可能になり、こちらの物理の予測でまず間違いなくNGでしょう。
 加えてF-35にはさらに大きな問題が起きるでしょう。この機体はステルス戦闘機ですが、実態はステルス爆撃機です。敵機との戦闘はミサイルの打ち合いだけ可能であり、いわゆるドックファイトは不可能なのです。重くて遅いからです。
 それでもこれが通用してきた理由こそ、ステルス技術への偏重です。始まりの頃はそれなりに理論上は運用出来ていたかも知れませんが、1990年代からすでに30年です。実戦での少数の組み合わせデーターではあると思いますが、複数のレーダー電波を複数のサイトから照射されると、大きなレーダー像になるのでしょう。こう考えられる状況がRQ-4の撃墜状況より明らかでした。

 米国にはF-22ステルス戦闘機がありますがすでに製造中止です。ロシアのステルス戦闘機Su-57はF-22対応の機種ですので、マッハ2.1の最高速度と2台のジェットエンジンです。これに対するF-35はマッハ1.6で1台エンジンです。ステルスが効かなければ戦闘機としては敵にならないのでした。
 さらに問題があり、高額の資金でF-35の攻撃の連携に技術開発が行われていますが、これらもステルスが前提であり、実戦では機能しないのです。これなら鈍重な爆撃機よりも古いF15の方が良いという意見まで出るでしょう。海軍などF/A-18を使い続けたいという意見を持つほどです。
 この点トランプ大統領も心得た物で、F-35は高額すぎると意見を表明しており、F/A-18空母艦載機の改良を検討させているほどです。この話が現状どうなっているかを知らないのですが、氏は軍産議会複合体を疑っていたことは間違いなさそうでした。
 価格の話を書くと利益誘導のひどさが理解出来ると思います。古い比べたい物から並べます。数字は約で推定です。

非ステルス機
F15    30億円 戦闘機 エンジン2個
F16    20億円 支援戦闘機 エンジン1個
F/A-18 30~60億円 エンジン2個、空母艦載機
F2    120~80億円前後 国産支援戦闘機
ステルス機
F-35  100億円前後
RQ-4  100億円前後
F-22  400億円前後
B2   2000億円前後
Su-57  50億円前後

 セラミックやカーボン樹脂を多用することで、ステルス性能を作るのですが、戦闘機の価格の差がこの部分になるでしょう。B2など面積が広いのでこのレベルの材料費の塊に見えています。
 F-22が高額すぎたのでF-35になるという事には理解が出来るのですが、1機当たり約50億円もかけているステルス機能がすでにほとんど失われているとなれば、この費用は全くもって無駄になるのです。軍事的に利用価値がないのです。弱小相手なら元々ステルスを使わなくても、大半の部分を巡航ミサイルで破壊してから攻撃が可能なのです。B2など不要でありB52で十分です。維持費だけでマイナスしかもたらさないB2に、存在意義がなくなるのでした。高度な技術の見世物に出来なくなれば廃止でしょう。
 トランプ氏の大統領としての立場なら、米国の国家として、変化した軍事情勢に対応するために、F-35の採用中止を表明出来るほどです。軍産議会複合体の技術への見込みが甘く、自分達の技術の優位性に溺れた結果、対抗技術の完成まで無策に時間を潰したのでした。10年単位の中期の戦略として非常に愚かな出来事なのです。これから配備になる予定の主力戦闘機が、配備を前にして役に立たないのでした。責任は嘘に溺れた軍産議会複合体にあるのでした。ステルス一本槍が利益に溺れた愚かさの証明です。半額のSu-57に対応出来ないのでした。
 今米国はイランに圧力をかけているところですが、軍産議会複合体にF-35でイランを攻撃する選択肢が可能かどうか、ここでも結果を出すでしょう。簡単に撃墜されまくると実戦配備が出来なくなるので、これを避けるしかないはずです。
 こうなると米国の空母を始めとする艦船をISISの残党にヤラセで破壊させて、報復に核を使うと言い出すでしょう。トランプ大統領はこれを止めると思われ、そこからは敗戦処理に近いでしょう。実際どうなるかはこれからです。2006年か8年かは忘れましたが、この時期からイランへの攻撃は成功しないことが机上戦争シミュレーションで明らかでした。これを踏まえた戦略のはずなので、脅しをかけるところまでしか進みにくく、多少の巡航ミサイル攻撃で引き下がるという所かと思えます。
 予想しても紛争は起きる物なので、平和に流れることを願うのみです。イランが善の側として自制の出来る、敬虔なイスラム教徒であることを信じる部分です。

 技術の詳細を説明することも重要なので、こちらの判断の妥当性を感じて頂くためにRQ-4の飛行コースと撃墜状況の説明です。この記事を書くに至った理由は、英語の軍事の記事を紹介している方のHPを見た結果です。機械翻訳に助けられています。

FARSNEWS2019/6/20
European Drone Expert: Shooting Down of US Drone Viewed As Milestone
TEHRAN (FNA)- A senior fellow expert at the European Council on Foreign Relations (ECFR) and a drone expert stressed that shooting down of a US Triton Global Hawk drone by Iran was a landmark event as it inflicted heavy damage to Washington.

 ヨーロッパのドローンの専門家が、イランの撃墜事件は、ワシントンにとってランドマークになるほどの大きなダメージになる出来事であるとしていました。上記の英文にはこんな感じのことが書いてあります。
 紹介HPにあった画像をイラストで紹介します。RQ-4の飛行コースと撃墜位置、これを引き起こしたイランの防衛システムの紹介を載せています。記事にはRQ-4のステルスドローンが簡単に撃墜されるなら、米国のドローン関連ビジネスには大きな打撃になると書かれていました。
 イラストの左下の画像を見てみて下さい。使用電波が2~4GHz、使用域が350kmまでとなっています。この距離は飛行コースの画像の横の半分くらいの長さです。するとここまでの飛行コース全体の追跡には、複数のレーダーシステムが使われていることが確定です。
 2~4GHzはこちらにとっては普通の電波です。携帯電話に近いと考えて下さい。ステルスを破るには長波長の計測が必要であると、2014年頃には考えさせられていました。この当時の西側の情報ではこの流れでしたが、これは嘘が流されていた物だと今は判断出来るのです。RQ-4の撃墜で現実が見えたことになるからです。

 日本のイージス艦を例に取ると、レーダー電波は自分で出して、自分で受け取ります。こちら的には経が岬などの近傍にある固定局との電波の相関からイランと同じ事を出来ると思いますので、自衛隊の方はがんばる必要があります。実現すべき必須の技術です。費用に見合うソフト的な技術であることを理解下さい。自国の利益を追求すべきです。
 日本のイージス艦単独だと過去では正面の反射情報しか受け取れないのですが、ステルス機はこの正面の反射を最低になるように調整する物です。正面に返さず横に逸らす方が簡単だからです。
 ステルス機の現実はその結果で、正面以外の反射を増やすのです。データーとして嘘であっても、公表される以上の反射を他の角度にもたらすのです。これを拾えばレーダーとして成り立ちやすいことは明確なのでした。
 日本の陸上イージスなど中国の巡航ミサイルに飽和攻撃で破壊される標的レベルです。複数の海上艦船のイージスでこの運用を行えば、大きな防衛力になり陸上イージスの無駄をカバーするのではないでしょうか。すでに出来ていると言うなら、迅速で十分な補給能力の確保など続きがさらに重要でしょう。飽和攻撃への対処レベルを上げる必要があるでしょう。

 ロシアとイランは、これを現実化しているのです。米国の技術がこれに追随しているかはこちらにはまだ不明瞭です。少なくともロシアとイランは、他局の電波を利用するという技術的な困難を乗り越えているはずです。天文学で地球の直径を利用して電波望遠鏡で物を見ることとほぼ同じ技術です。ブラックホールなどなかったとなるまでもう少し時間が必要ですが、やっていることはこれに似ていると考えて下さい。
 レーダー電波を複数の拠点から放射して、ある特定の一つのターゲットを、様々な角度の反射で捉えるのです。ステルス機側は技術的に全方向は無理で、ほぼ正面にしか反射率を最適化出来ないので、方式的な欠陥を突かれた対処です。悪い言葉で分かりやすく説明すると、頭隠して尻隠さずです。こうなるとステルス性を保つことなど非常に難しくなるでしょう。その結果がRQ-4の撃墜であると問題を正面から捉える必要があるのでした。偶然の撃墜ではなく理論的に可能な現実であり、米国の軍産議会複合体のステルス依存が崩れた瞬間なのでした。確かにランドマークでしょう。
 トランプ大統領も思いきったことをすると思えますが、軍産議会複合体の敵への嘘がすでに通用しなくなっていることを明確にするのは重要な国益です。イランとどこまで話が出来ているのかまでは分かりませんが、少なくともRQ-4が撃墜されることを予想していたことまでは明確でしょう。彼は技術的に不可能なはずのステルス機の撃墜が起きたのに、ここには疑問を表明しないのです。当然視していることの現れ以外に説明出来ないでしょう。ステルス機能が消されていることを知らなかったで済むなら、無能の烙印ですのでこれはあり得ないでしょう。

 イラン側の説明によれば、これはロシアのS-300という古い世代の技術を流用して得られた技術です。古い技術なのにそれでもステルスを破れるのです。これは多くの国々にとって魅力的な技術でしょう。イランの技術も高度ですが、ロシアのそれもそれ以上でしょう。
 ロシアはS-300システムに変えて、現行機はS-400であり、もうすぐS-500に性能向上するとしています。二世代も進むので大きな性能向上が一般的には期待出来るでしょう。
 そのS-400の性能ですが、もちろん対ステルス機と書かれているのでした。表現は「高次元の対ステルス戦能力も備えている」です。この一部が今回のRQ-4の撃墜で明確になったとも言えるでしょう。現状の推定は米製パトリオットにはSu-57が見えないけれどもS-400にはF-22も35も、B2も丸見えでしょう。軍産議会複合体は利益のために、国益を失っている状況を長期間隠し続けたのでした。
 このS-400システムですが、これを欲しがる国々の多いことです。信じがたいこの現実を見てみて下さい。

運用国
ロシア
中国
インド
ベトナム
関係国
韓国 S-400簡易版の開発をロシアと行う
アラブ首長国連邦とギリシャとカタールとベラルーシが購入に興味を示している
トルコ 購入契約済みで、米国のF-35の部品提供契約に支障をきたしている

 韓国の状況にも驚くのですが、トルコががんばっていることは明確です。EUと米国にイスラム国として嫌がらせを続けられているトルコは、ロシアとの関係を重視し始めており、軍事的にもそのつながりを拡大している最中です。
 現状トルコはF-35の部品生産を取り上げられるところですが、軍事的にはロシアからSu-57を購入すれば済むことです。Su-35という海外輸出版になるかも知れませんが、F-35よりも性能では勝るでしょう。ステルスの依存が崩れる結果です。
 この前身のS-300ですが、この開発当時ですでに巡航ミサイルの対処までを可能としています。シリアでの米国の攻撃時に、このシステムが機能して空港を守った部分まで現実です。もちろん完全ではないと思いますが、巡航ミサイルも複数の拠点からのレーダー照射に弱いと思われるので、米国の攻撃のトマホークの依存にさえも影響するでしょう。
 2018年の9月18日に、イスラエル軍がロシアの偵察機を盾にしてミサイル攻撃を行い、盾にされたIL20機が撃墜されてロシア人将校達が亡くなる事件が起こされています。イスラエルはこの事件に責任があるので、ロシアとの関係を大きく悪化させたのでした。
 この結果でロシアはS-400システムをシリアのフメイミム空軍基地に導入しています。イスラエルは過去の様な攻撃が不可能になり、シリア問題への軍事的関与を低下させる結果になっています。軍事技術としてそれほどに重要な側面を持つと考えて下さい。パトリオットよりも高機能である可能性が高いのです。イスラエルは自分で軍事的な優位を失う結果を招いたのでした。

 最後に日本の事も書いておきたいと思います。
 F-35の垂直離着陸機というB型を購入しても、ステルス機能が失われているので、いずも型護衛艦を改造して搭載したところで、中国には無意味でしょう。中国はS-400の改良版で日本に対処します。中国本土に向かうならばF-35は迎撃されるでしょう。
 トランプ氏が言うように、ペルシャ湾を始めとして、シンガポール海峡などを自国の艦船で守ろうと考えると、空母まで必要になるという大げさな話になりかねないのかも知れません。これは米国軍がそうしていたからという理由であり、通常艦でも可能ではないかと思いますが、その負担は大きいでしょう。
 米国に頼れなくなる部分は考える必要のあることは確かです。こちらは常温核融合を立ち上げる立場なので、この時までをしのげれば十分です。石油関連のエネルギーを常温核融合で代換えする未来こそ、求める未来であり、地球の負担を減らすでしょう。
 その時までをどうするかが問題です。これは中国との戦争をしない状況を維持出来れば十分でしょう。そのほかの国が日本に戦争を仕掛けても戦争にならないでしょう。各国が自国の兵士の死を望まないからであり、経済的な利益を中心にして平和裏に問題を解決する方法を模索出来るからです。
 現実的にも、読者の皆さんにはまだ感じにくいでしょうが、質量制御技術と常温核融合技術が完成すれば、資源の貿易が海上から宇宙に上がるのです。ここまで進めば、誰がどの場所を守るという議論も意味が失われて行くでしょう。それほどまでに地球のあらゆる場所に各国の輸送機が簡単に到達出来るようになるからです。お金と権力のある物だけがホルムズ海峡を守るという事態が無くなるのであり、誰でも自国の宇宙の艦船を助けに行けるように変わるのでした。
 いずもの空母化を実現しても、中国との間に戦争を起こしやすくなるだけでしょう。日本人としては世界の未来の繁栄のために、常温核融合と質量制御技術を完成させる方が早道です。他国にも喜ばれるでしょう。 

 現在のイラン情勢ですが、トランプ氏としては軍産議会複合体のステルス技術に関する大きな問題を明確に出来れば十分でしょう。彼らは国家予算を食いつぶして効果の低いステルス技術で利益を得てきたのです。嘘がばれればステルス依存を手放さざるを得ないでしょう。大きな戦略的ロスです。
 この記事はこの時点で6月26日の2時です。時間がかかりましたが重要な記事なのでそれなりに急いでこの状況です。
 イランが戦争を避けるように動けることを願っています。S-300という古い技術の改良で、米国の最新ステルスドローンであるRQ-4を撃墜出来たことはイランの技術の高さを証明するでしょう。これを米国の政治力で不当に制限しても、彼らの科学の進歩を止めることは難しいでしょう。
 反対に米国では米国物理学会を始めとして、自分達のついている嘘がノーベル賞になり、これが嘘として崩れるところです。自国民の信頼を科学が失うのです。大きく時の流れを失って、進歩が遠ざかるでしょう。偽善の側の自業自得です。
 大きな変化で、一時的に問題が大きく見えても、善の側の望む未来に進む流れでは、それらを解決して行くでしょう。時の流れに依存するので、すぐにも解決するという物ではないと思われますが、未来を信じて進んで行ける状況には届くと思います。
 これから軍産議会複合体の問題点が世界で明らかになる流れが強まっています。変化に対応して、彼らを偽善の側として情報公開することが重要です。嘘で利益を導くこと、権力を利用して嘘をつくことが彼らの犯罪の源泉です。これらは彼らへの情報公開で、国民の怒りの元に消して行くことの出来る物でしょう。
 偽善の側への情報公開こそ最も重要であり、彼らの悪事を情報公開することこそ、彼らをこの世からから追放することになるでしょう。1366万年もかけてきた善の側の人類の願いです。

 一点補足です。ロシアと米国のガセネタ合戦をご紹介です。ステルス機はレーダー反射面積で評価します。F-22とB2がゴルフボールの大きさに見えるという話です。米ロの数値を見てみましょう。どちらがガセネタ流し隊かが今では明らかでしょう。

米国の数値 単位はm^2 いろいろな推定が垂れ流されています
F-35   0.005?
F-22   0.001~0.005
B2     0.001
F/A-18 1.0  非ステルスだが設計には配慮ありの機体
ロシアの数値 公開特許とインタビューから
F-35   ?
F-22   0.3~0.4
Su-57  0.1~1.0 機体平均、F-22よりも劣るそうです

 米国の流しているステルス機の数値は100倍以上にしないと、現実に合わないでしょう。1999年のコソボ紛争で初代ステルス機F117がすでに撃墜されて、技術はこの時点から大きくロシア側にも伝わったのであり、ステルスに頼ることがこの時点でもう難しくなっていました。この時点ですでにB2を爆撃に積極的に出せなかったのです。
 この時点から20年であり、S-300はイランにとって2010年代以降の開発でしょう。それでこの状況ですので、米国は対処を明確に誤っていることになるでしょう。
 再び触れておきますが、ロシアにとっては1999年以降の数年でS-300のシステムに改造が行われてステルス機の迎撃能力を獲得していると思われます。B2は早い時点で能力を喪失していたでしょう。F-22は実戦配備もしているので、この数値はロシア側の計測からも裏打ちされているはずです。
 軍産議会複合体は、ロシアを騙すことが表向きの理由で、自国民を騙して効果の少ないステルス技術に利益だけを求めて殺到していたことになるでしょう。ステルス航空機のコストの半分を無駄な利益として吸い取っていたのでした。Su-57との価格の比較から明確な現実です。
 この部分に対処をすることは戦術として必須なので、F-35が実戦の役に立たないなど、ここでばれる嘘へ国民の怒りにさらされることになるでしょう。残る優位性は核兵器ですが、結局技術の進歩の前に競争力を失う流れしか生み出せないでしょう。現実よりも目先の利益に飛びつくのであり、科学を嘘でねじ曲げるからこそ、争いに負けるのでした。

 さらに状況を明確にするニュースがあり、日本の次期支援戦闘機に2018年4月ですが、ロッキード・マーチン社がF-22+F-35の装備品という提案をしたと流れています。単純に日本に2台のエンジンを搭載した戦闘機など作るノウハウはないでしょう。
 それでもこれを提案して形にしたいと焦るほど、F-35の失敗が明らかになることを恐れているように見えるのです。米国が自国の主力の戦闘機を日本と共同開発するほどの話です。F-22を他国に売らないほどの愛国と高い戦闘力だったのに、これを近代化しないといけないという焦りが出ている様子です。
 軍事技術として考えると、リスクに対応する技術開発で軍産議会複合体が利益を得る部分も大きいのです。攻撃数が多くて防げる可能性が低いのに、弾道ミサイル防衛システムには大金が投入されています。日本で言えば、中国の核爆弾を防ぐことなど出来はしないのです。米国もロシアの極超音速ICBMなど防げないのです。それでも米国も配備するBMDなので持たざるを得ない部分が大きいのです。各国の国民は本格的核戦争になれば、死の灰にまみれるしかないのです。数の多さもあれば、武器の技術の非対称性もあるので、お互いに敵の技術の隙を突くことになるのでした。
 こういった部分も含めて、軍産議会複合体があおり続けた敵戦力が、彼らの利益になっているのでした。911同時多発テロ後の軍事予算の拡大が、米国の財政を破綻させるほどの物であり、軍産議会複合体の数々の嘘が明確になる中で、彼らの引き起こしてきた問題に向き合うことになるのでしょう。ロシアの負担も大きかったと思いますが、軍産議会複合体は自分達の利益を国家から掠め取るためであり、ロシアは純粋に自国の防衛です。出来る範囲で非対称の戦術を取った結果が今に現れているのでした。

 最後におまけです。
 日本は2018年の12月18日に閣議決定でF-35を105機も購入するとしています。古いF-15が90台くらい廃棄せざるを得なくなるなど問題もあるのですが、日米貿易赤字の対処としての意味もあって、安倍政権が暴走出来た部分です。
 この後の米国の対応がすごいです。2019年の3月12日のことですが、米国国防総省は、2020年から2024年の間に合計80台のF-15を購入するそうです。なぜかF-35ではないのでした。
 この情報を知らずにこの記事を書いたので、最後の最後でトランプ氏の考えを見たようです。以下この意味を解説するニュースです。
 ダンフォード統合参謀本部議長は3月にあった米上院軍事委員会で「機体価格でF15EXはF35と比べて少し安い程度だが、維持管理費の面では、F15EXはF35の半分以下である。機体寿命の面では、F15EXはF35の2倍以上である」と明快に説明した。
 現状は価格性能比という事になりますが、ステルスがどうして必要ないのか、誰も突っ込まないのでしょうか。説明では「米空軍の将来の主力戦闘機はF35であり、彼ら(米空軍)はそこから離れることはない」とのことでした。
 F-35は欠陥問題が噴出しているので、国防総省としてもそのほかの選択肢も持ち続けるという配慮の様子ですが、結局1機当たりの調達価格は1億ドルに近く、ここでも軍産議会複合体の利益が未だに図られ続けています。本格的に復活させる場合はもう少し低価格化すると思われます。
 「F-35は欠陥戦闘機として、その寿命を終えることになる」と書いてきましたが、トランプ政権下ではその準備はすでに進んでいたのでした。ここにステルスの無効化が加わるので、軍産議会複合体はますます厳しい情勢になるでしょう。

 あと、ついでですが、辺野古をメガフロートで対応する案を2014年に公表しています。F-15を90台も使えるのに廃棄するなら、メガフロートに乗せて保管運用をすれば、有事に役立つこと間違いなしです。US-2水陸両用機+海の無人機で機動力を高めるなど日本の得意技術を生かしても、失う物は少ないでしょう。艦船によるサポートに加えて柔軟な対応を可能にするでしょう。
 いずも型護衛艦+F-35Bは防衛ではあまり役に立つとは思えず、本土防衛にはメガフロートを有効活用出来るでしょう。関連技術を構築すれば、日本独自の防衛戦術として、心配な海域に浮かべておけば十分でしょう。災害時には移動して補給基地などの役にも立つでしょう。30cm位の主砲(爆発事故を防ぐために出来るだけレールガン)で連続発射の可能な物の装備も、敵に島嶼への上陸作戦を思いとどまらせる大きな作用を発揮出来るでしょう。レールガンを実現すれば空母と戦艦の一体化に道を開くでしょう。
 水蒸気爆弾はさておき、レールガンは宇宙では必須の技術になるので、避けて通れない道です。偽善の側の技術の独走を許しても、善の側にとってのマイナス要因です。必要悪として使う必要があるでしょう。きれい事だけでは平和は守れないと思います。遠くない将来には、宇宙の偽善の側との対峙が起きるかも知れません。私たちは多くの命の犠牲という大きな代償を払って偽善の側と争っているのであり、現実を率直に見つめて対処をしましょう。宇宙ではミサイル、レーザー、レールガンでしょう。核兵器も月基地に保管して有事に備えるレベルが過去の宇宙の姿だと思えます。

稲生雅之
イオン・アルゲイン

6月27日の追記
 ロシアも米国のドローンがイランの領海上空で撃墜されたと述べています。国連安保理で証拠を見せ合い世界に公表すると、米国の嘘は続かないでしょう。以下の原文を参照下さい。
 ロシアはここまでの情報を公開しても自国の軍事上の優位性を失わないかを秤にかける必要があるので、安保理協議の結果までは予想が不明瞭です。現状は情報としてイランの一方的な情報だけではなく、ロシアもこれを監視していて状況を理解しているという所まででしょう。いずれにせよ、ステルス機ではイランの領海上空を侵犯することは出来ない様子です。加えて6月20日のドローンには35人乗りの偵察機も同伴していたとのことです。イランはこちらを戦争を避けるために見逃し、ドローンのみを破壊したのでした。破片もイラン領海内なので問題なくイラン側の回収になったのでした。
 トランプ氏の狙いがどこにあるのか、G20以後まで予想が難しそうです。

TEHRAN (FNA)- Moscow has information that the US spy drone was shot down in Iranian airspace thus confirming the information earlier provided by Tehran, Russian Security Council Secretary Nikolai Patrushev stated.

Russia has military intelligence that shows that the American drone was in Iranian air space when it was shot down by Iran last week, Patrushev said on Tuesday.

以上