医薬品問題で善の側が望む情報公開2 6月30日

 これが現実ですので、努力すればこれに近い分解能を出せるのは、超解像の技術としてはある意味当たり前なのです。難しいので誰もやらないだけと考えて下さい。
 こちらはその当時なかった超解像の技術を理解しています。加えて物理屋で光学という物を習っており、顕微鏡の技術も一般的な部分は理解しますし、何をどうすれば分解能を上げることが出来るかも見当が付くのです。
 こちらがやるなら対物レンズの光学設計を操作して、焦点像を丸い点から細長い線に変更します。これは非点収差と球面収差の意図的な操作で可能に出来るはずです。普通に100nm直径の丸い光が届くなら、これを300nmx30nmの楕円に変更するのです。こうすると300nm方向の分解能を失うのですが、30nm方向は元の約3倍が分解可能です。10nmの直線が描ける時代です。
 超解像で半導体業界の使う10nm前後よりも大きいですが、工夫次第で可能な技術領域のはずです。どこまで分解能を上げられるかは、光学設計のパラメーターです。特許も取らないので安心して使って下さい。こちらの提唱している特許制度改革へのご理解とご協力をお願い致します。光の量子的広がりに、その制約を持たない非点収差と球面収差を重ねて強度分布を操作するのです。収差の制御は光の波長を計測する分光器の世界のでは普通なので、これを応用するだけです。グレーティング式の分光器を球面ミラーで設計すれば状況が理解出来ますので参考として下さい。

 約50年前だとこの続きのPCによる画像処理が不可能なので、脳と網膜で平均化処理を考えます。光軸をずらさないようにして秒速10回転くらいで光学系を回転させるのです。すると300nmx30nmがクルクル回転して見えることになるのですが、光っている実物が直径100nmなら400nmx100nmが回転するので中心の100nm分が常に光って平均化して明るく見えるでしょう。像の端が物体の形状に応じて見え続けると考えて下さい。
 当然ですが30nmの実物なら300nmx30nmが回転するので、30nmに近いところまでが常に光り続けて平均化して、他のエリアよりも明るく見えるでしょう。現代ならPCレベルの画像処理で対処すれば分解能を30nmで達成出来ておしまいです。
 調べてみると、ライツ社という顕微鏡メーカーの技術者が協力したとあるので、光学設計に興味があればこれを達成出来たでしょう。加えて彼の作ったソマトスコープが残っているのであれば、ライツ社でも日本の顕微鏡メーカーでも、その原理を調べて今風に改良して超解像顕微鏡として製品化出来るでしょう。
 私たちが714Xの病理と薬理を調べて公表して行く中で、こちらを信頼出来る様になってからでも結構なので、私たちの未来の科学の進歩のためにご協力を頂ければと思います。こちらの関与が可能であれば、必ずガストン氏の名誉と進んだ技術を蘇らせる所まで進んで見せると、努力目標ですが約束するので未来の進歩のためにご検討頂ければ幸いです。

 この技術の話を書く理由は、6)がんと白血病の病理を明確にするための新技術の提供と、腸管造血説の真実追究のお願い、でのテーマその物だからです。新技術と書くのはこの超解像式の光学顕微鏡の部分と、らせんの力を用いた顕微鏡の実現の二種類での対応です。
 光は電場と磁場の相互作用なので、これに必要な空間領域が必要になり、その大きさが量子論上の光学的な分解能になるのです。これに対してらせんの力にはこの制約がないのです。従いこれを適切に使うことで10nm以下での空間分解能によるデーター取得に可能性が出るのでした。詳細は当該項目での説明です。医学の方々にも分かるように説明するので長くなると思います。心配しなくても物性物理の科学者が喜んで進める新しい分野になるのです。その成果で医学が進歩出来るはずなのでした。

 714Xの薬理ですが、「ソマチッドと714Xの真実」という本によれば、薬理はがん細胞に窒素を供給することで、他の正常細胞から窒素を奪うための信号を止めることにあるそうです。その後は白血球による免疫作用でがん細胞を破壊して行くとのことでした。
 医学の本をたくさん読んだのですが、この説明は始めてみる、非常に難しい話です。彼は長い間批判にさらされてきたので、本当のことを書くとまずいと考えている気がしてならないのです。ソマトスコープこそ、実態を隠す実例その物だからです。
 こうなると残念ですが、症例での紹介です。彼は医師ではないので治療行為を行って患者を殺したという裁判で、告発をされています。ネサン裁判だそうです。ここでは彼に救われた人々の証言で無罪を勝ち取っているのでした。
 こちらとしては病理と薬理を理解しないと先に進めないので、6)のお願いになるのです。彼が見ていた微小な生命体の何かである、ソマチッドなる物の正体に興味はありませんか? 私達には100nmサイズ以下の生体現象に対する知識が、計測技術の欠如で非常に乏しいのです。この種の見えない物に作用する薬だとすれば、その薬理の理解が非常に困難でしょう。丸山ワクチンもコラーゲン療法の部分などは、ある意味薬理が偶然の産物ですが、この714Xも同様の可能性があり、その解明が必要かつ重要になるとどうしても思えるのでした。

 丸山ワクチンへのつなぎ情報としては、ここでは白血球の活性化とその有効利用が図れるという結果に期待が持てることになります。丸山ワクチンにも免疫の増強がありますが、コラーゲン療法と白血球の活性化がうまく相乗効果を発揮出来るかは、やはりそれぞれの薬理を理解して最適化が必要だと感じるのです。要はがんの症状に応じて使い分けることになる可能性が高いことと、お互いの、より効果的な治療薬としての不足を補う薬理の部分をうまく組み合わせたいのです。
 科学としては評価しないと分からないのですが、効果があるという証言があまりにも多いので、やはりこれを理解して今後の治療に役立てたいのです。ある意味古い薬ですので、新しい改良の余地がたくさんあるはずなのでした。
 714Xの批判を記事を読むと、714Xは水のような物で科学の論文では誰にも効果が実証されていないとなるのです。価格の安さもあるでしょう。論文は学会が止めれば済むことです。
 この部分は逆に気になる部分もあり、やはり薬理が実際に非常に分かりにくいのかも知れません。この場合に備えてのこちらの高分解能顕微鏡の技術の提供と考えて下さい。
 あと、丸山ワクチンも水のような物であると、日本の心ない医師達に批判されています。さすがにこの表現に笑えてしまい、世界のどこでも悪い奴には「良薬が水にしか見えないという表現が真理」かと思わされました。安い薬は儲からないと、患者の健康と命を軽視して口にするのでした。

 比較する714Xの説明が終わったので、やっと本題の丸山ワクチンの説明です。以下の説明内容は、この本を参考にしています。

今こそ丸山ワクチンを! 井口民樹 丸山茂雄 著 2012年3月2日初版

 丸山ワクチンの使用例と、ワクチンを作り上げた丸山千里博士のご子息のがん治療の体験談も載せられています。がんの治療に向きあう必要のある方には、参考情報として、非常に役立つでしょう。
 まず簡単に丸山ワクチンの5つの特徴です。こちらが重要に感じる部分は後で説明します。

1)副作用がない
2)延命効果が高い
3)痛みなどの自覚症状が消える
4)免疫力を高めて、がんを自滅させる
5)がんを封じ込め、がんと共存する

 本だけでなく丸山ワクチンの紹介ホームページがあるので、そこからこちらが紹介に相応しいと感じたQAをご紹介致します。

Q-09: ガンの進行の程度によって使えたり使えなかったりするのですか?
A-09: 早期から末期まで、どの段階でも使用可能ですが、時期や大きさによって適切な治療法を選択します。

 ガンを自然に任せて治すのであれば、丸山ワクチンは非常に適しています。しかし、いかに優れていても、丸山ワクチン一辺倒がよいわけではありません。ガンの治療に必要なことは、ガンの時期や大きさによって最も適切な治療法を選択することです。よりよい治療とは、選択肢の幅を広く持ちながら、それを患者さんの身になって選択するということにほかなりません。

 丸山ワクチンの優れた点は、

・副作用がほとんどない
・延命的な効果があること
・ガン特有の苦痛をやわらげる効果があること
・ガンの活動を鎮める効果

などで、他の治療法が適用できなくなって以降も有効な場合が多く見られます。
引用ここまで

 あなたががんになって、治療を始める時に、がんの大きさによってステージ1~4までの治療があるのです。がん治療の治療方法はHPに以下のようにまとめられていました。

ガン治療の三大療法
 ガン治療の三大療法といわれているのが「手術療法」「放射線療法」「化学療法」です。丸山ワクチンを用いる治療法は第四の療法と言われる「免疫療法」に属します。
<手術療法>
 ガンを排除するという点で、病巣が限局している早期には最も理にかなった治療法で、完治する例も数多くみられます。ガンが進行し、肉眼で見ることのできない小さなガンが散らばっている場合、手術で完全に取り除くことは難しくなります。
<放射線療法>
 技術は格段に進歩し、高い治療効果を上げています。被曝線量は以前に比べかなりコントロールできるようになっていますが、他の治療法と同様、ある程度の副作用(白血球の減少、吐き気、食欲不振、手足のむくみやしびれ、皮膚のかゆみやただれ)が見られることがあります。
<化学療法>
 薬(いわゆる抗ガン剤)でガンを破壊する治療法です。ただし、一般に抗ガン剤は副作用の強いものが多く、腫瘍を小さくできる反面、嘔吐、発熱、全身倦怠、白血球減少などの副作用は患者さんの体を衰弱させます。副作用の影響を考えると、ガンが進行し患者さんの体力も弱っている場合、抗ガン剤の使用には慎重な検討が必要です。

※ 三大療法はいずれもガン細胞を排除・攻撃するという点に主眼がおかれています。医師はガンの種類、進行度、患者さんの体の状態に応じて、これらの治療法の中のいくつかを組み合わせて治療を行います。早期ガンであれば、ガン細胞の数が少ないうえに発生した場所も限られているため、病巣をねらい撃ちするこれらの局所療法は大いに効果を発揮しますが、ある程度副作用が伴い、また、ガンの進行期以降には効力を発揮しきれないという限界もあります。

丸山ワクチンの働き
 丸山ワクチンは免疫※の働きを調節することによって、間接的にガンの増殖、浸潤、転移を阻みます。すなわち、リンパ球やマクロファージ(生体内の異物をたべてしまう細胞)、ナチュラルキラー細胞(リンパ球の一種で直接ガン細胞を殺す細胞)などが活性化し、様々なサイトカイン(生理活性物質、例えばインターフェロン)が誘導されることによってガンにとって環境が悪化し、ガンは自滅していくわけです。

 もう一つ大きな作用としては、コラーゲン(体内の細胞と細胞の間を埋める結合組織)の増殖作用があります。ワクチンの注射によって、多量のコラーゲンがガン細胞の周囲に作られ、ガンを封じ込めてしまいます。同時に、ガンの栄養補給路もコラーゲンが遮断してしまい、ガンの増殖、転移を阻止します。

※免疫: 人体には侵入してくる細菌やウィルス、ガン細胞など、体に不利益をもたらすものを処理しようとする防衛能力が備わっています。この防衛システムを免疫といいます。しかし、ガン細胞はリンパ球が「敵」と見破るためのきわだった抗原を持たず、監視網をくぐりぬけて増殖します。

●幅広い部位のガンに有効な丸山ワクチン
免疫療法であるので、ガンの部位・種類を問わず対象になりえます。

SSM使用ガン患者数(使用期間30日未満は除く、2013年)

     3年以上 5年以上 患者数 3年以上使用率 5年以上使用率
     単位:人 単位:人 単位:人 単位:% 単位:%

胃ガン 6,202 3,957 44,004 14.09 8.99
肺ガン 2,417 1,360 26,719 9.05 5.09
大腸・直腸ガン 3,673 2,340 22,943 16.01 10.20
乳ガン 4,173 2,795 12,704 32.85 22.00

子宮ガン 1,920 1,273 7,301 26.30 17.44
食道ガン 484 290 4,190 11.55 6.92
胆道ガン 328 182 5,007 6.55 3.63
卵巣ガン 1,103 684 5,586 19.75 12.24

肉腫 303 194 1,630 18.59 11.90
膵ガン 486 302 8,072 6.02 3.74
上顎ガン 261 165 1,111 23.49 14.85
咽頭・喉頭ガン 641 419 2,684 23.88 15.61

肝ガン 1,067 565 9,764 10.93 5.79
膀胱ガン 647 437 2,322 27.86 18.82
脳腫瘍 365 243 1,784 20.46 13.62
皮膚ガン 102 64 404 25.25 15.84

精上皮腫 110 72 271 40.59 26.57
悪性リンパ腫 404 291 1,678 24.08 17.34
舌ガン 292 214 1,090 26.79 19.63
縦隔腫瘍 99 59 528 18.75 11.17

悪性黒色腫 117 80 486 24.07 16.46
脊髄腫瘍 32 21 154 20.78 13.64
多発性骨髄腫 78 38 367 21.25 10.35
尿管腫瘍 96 65 454 21.15 14.32

前立腺ガン 580 381 2,081 27.87 18.31
混合腫瘍 22 16 53 41.51 30.19
甲状腺ガン 418 277 1,062 39.36 26.08
耳下腺ガン 67 42 328 20.43 12.80

腎ガン 448 266 2,209 20.28 12.04
白血病 64 39 418 15.31 9.33
その他 2,356 1,591 11,085 21.25 14.35

総計 29,355 18,722 178,489 16.45 10.49

(使用期間5年以上の統計作成のため、患者数は1979年~2008年の登録数)

※ ワクチン使用者のうち30%以上は1クール(40日)内で終了しているというデータもあります。表は単純集計のため、「3年未満」の中には、回復によりワクチンを終了した人や途中で追跡調査ができなくなった人が含まれます。
引用ここまで ソフトによっては表の位置の表示がずれるので、イラストに同じ表を載せますので参考として下さい。延命のデーターと併せてイラストです。

 余命数ヶ月と言われて治療をする方々にとって、3年や5年の延命治療に可能性があるデーターなのです。何もしないよりもイラストに見るように最低でも2倍くらい延命するに等しいでしょう。加えて治療による苦しみが緩和するのです。これは患者の体力を守り、同時に免疫も強化しているので、抗がん剤や放射線治療の副作用という毒の効果を和らげることにも作用するのです。
 丸山ワクチンはがんに対する万能薬ではないのですが、他の治療と適切に組み合わせることで、現代の進んだ治療に加えて、治癒の効果と延命の効果を追加作用として患者にもたらすのでした。
 この、人間にとってありがたい以外の何物でもないこの種の効果を無視する者こそ、日本の現代の医師会と関係学会なのでした。いわゆる悪魔の所行であり、嘘がばれると言い訳出来ないレベルを教科書の嘘と治療方法指針の嘘で明々白々に行っており、あからさまな証拠は消せないのです。この関連の事実を知れば国民は怒り出すでしょう。続きは署名による司法権行使の出番です。
 日米安保の破棄を考えさせるトランプ氏の登場で、これまでの権力構造が崩壊すると彼らは犯罪者として監獄に入るしかないのでした。日米合同委員会に依存する奴隷達の愛する鎖が、権力の喪失により切れてしまうのです。
 権力の後ろ盾がなければ彼らの嘘など誰も聞かないのでした。自分ががんになった時に、彼らに殺されることになるからです。
 社会の全体像を見ることなく、非常に低い人間性のままに他者を犠牲にして、自分達の記憶力を始めとする一部の能力に溺れている彼らには、目先の利益しか見えないのです。非常に大きいにもかかわらず、これから起きる社会の権力構造の変化など予想出来るはずもないのでした。その結果で利益を求めるだけの愚かな部分が顕在化して、監獄に入る事になるのでした。自業自得なのです。私たちも他山の石として歴史の現実を学びましょう。

 本の著者の丸山茂雄氏の実例も簡単に紹介したいと思います。
 氏は66歳の2007年11月14日に、自分が咽頭がんになっていたことに気づいたそうです。ステージ4で手術不能、余命4ヶ月だったそうです。ステーキ肉が飲み込めなくなってやっと気づいたそうでした。
 食道に6cmの扁平上皮がんがあり、さらに右頸部リンパ節と胃の右側リンパ節にも転移が見られます。がんの段階は4aです。この段階ではもう手術という選択肢は残されていません。食道がん4aの標準治療としては、放射線化学療法しか残されていません。と医師に告げられたそうです。
 自分で11月から丸山ワクチンを注射していたそうです。12月25日に放射線化学療法を開始し2月8日に退院したそうです。食道がんのみに放射線治療を行い、リンパ節には当てなかったのことです。
 3月始めの検査では食道がんが消えて、リンパ節の腫瘍が縮小していたそうです。その後抗がん剤治療を5月まで続けて、副作用の高まりで本人の希望で治療を中止したそうです。体力の低下は免疫力の低下その物であり命に関わると考えたからでした。
 その後の9月の検査では、リンパ節の腫瘍も消えていたそうです。

 まだ続きがあります。2011年5月11日にがんの再発でした。胃の横のリンパ節の転移がんが、消えたかに見えていたのに再発とのことでした。
 氏は手術を断り、前回うまくいった放射線化学療法の選択です。6月6日から7月15日まで治療を行い退院したそうです。前回放射線を当てなかった部分に放射線治療を施すことになったという話です。
 医師は二回に分けて化学治療をするのが標準療法であるとのことで、9月5日から9日まで普通の半分の化学療法を実施して終了。本は2012年2月の執筆なので余命4ヶ月が4年以上に伸びたことになります。
 現在の活動状況が不明瞭なのですが、wikiでは存命ですのでもうすぐ12年です。丸山ワクチンとがんを考える会の理事長としてHPに出ていますので、今も丸山ワクチンのおかげで活動出来ているのではないかと思います。77歳とのことで今後のご活躍とご健勝を祈ります。

 これらが現実ですが、日本の医師達と医学界がどの様にこの薬に対処してきたかを見てみましょう。本とネットからの内容説明です。
 まずはネットの拾いものです。
http://www.tetsuaki.net/wakutin-k.html

 丸山ワクチン(申請提出1976年)に先だってクレスチン(認可1975年)、ピシバニール(認可1975年)という類似した癌治療薬が認可された。
 そしてクレスチン(開発:呉羽化学工業、販売:三共、粉末薬)とピシバニール(中外製薬、注射薬)は医薬品史上、最大のヒット商品(10数年間で売り上げ1兆円)となった。
 クレスチンは、申請から認可まで、わずか1年しかかからず、しかも審議はたったの3回。ピシバニールも認可まで2年という前例の無い異例のスピードで認可さた。
一方丸山ワクチンに対しては度重なる追加資料の提出が要求され、
5年後に不認可という結論が下った。
これはクレスチンとビシバニールが許可された直後、許可基準が突然変わったためだという。

 この許可基準を設けたのは中央薬事審議会の抗悪性腫瘍調査会というところで、桜井欽夫(元癌研究会癌化学療法センター所長)がこの調査会の座長だった人である。
 実はこの桜井欽夫は、クレスチンの開発に携わっていた。
 つまり自分で作ったクレスチンを自分で(それもたった一年で)認可した後、
ライバル薬品である丸山ワクチンを通さない基準を突然作って丸山ワクチンを潰し、クレスチンで儲けることになったわけである。
 (ちなみにクレスチンは昭和57年には年間売り上げが500億円と、全医薬品中の第1位になっている)。
 クレスチンとピシバニールは前述のようにヒット商品となったが、厚生省は平成元年になってクレスチンとピシバニールに「効果なし」という答申を出した。

 桜井欽夫という男は、効かない自分の薬を売るために、競合する丸山ワクチンを不認可にする基準をわざわざ作ったのだという噂がある。
 丸山ワクチンは医薬品としては承認されていない有償治験薬だが、1964年から2002年3月末日現在までに、ワクチンの治験は国公立の病院をはじめ全国の病・医院で実施され、丸山ワクチンの投与を受けた患者さんの総数は約35万6000人に上っており、現在も年6000人近い新規患者が、投与を始めている。

 丸山が生前親しかった新聞記者の話として、次のような話がある。
 「丸山ワクチンの患者の一覧表があるんです。日本医大の名誉教授のロッカーにカギをかけてしまってあるんですが、分厚いやつでね。丸山先生は、自分が死んだら、その一覧表をぼくにくれる、と言っていたんだけど、まだ生きておられる時にちらっと見たことがある。ずいぶん有名人もいたんですよ。

 政治家とか芸能人とかね。その中で一番多いのは東大の医者たちですよ。猛反対していた学会主流派の東大です。あれだけ反対していたのに、最後は丸山ワクチンに頼ったんですね。丸山先生が東大でワクチンを開発してたら、間違いなく認可されていただろう。という話は何度も聞いたね・・・」
引用ここまで 状況を流れでまとめて下さっており、分かりやすいので引用させて頂きました。ありがとうございます。

 この情報の裏付けは本に書かれている部分からです。

P49 ここで念のために言い添えておくことがある。丸山ワクチンを社会的に葬ろうと考えた1970年代後半のがん学会の権威者達は、「丸山ワクチンは動物実験に成功しなかった」「動物実験もしないで人に使ったのはルール違反である」という風なことをしきりに口にした。これは為にする言い方であり事実に反した乖離であった。
* 1944年に結核菌ワクチンとして作られる際に、何度も試され動物実験に成功しているそうです。

P59 こうした優れた実験結果が、中央薬事審の抗悪性腫瘍剤調査会では、奇妙な言いがかりをつけられて、丸山ワクチンの有効性を認めるに至らず、とされてしまう。
 調査会の座長、桜井欽夫博士によると、こうだ。「佐藤先生の実験は、ネズミの移植がんを縮小させることに成功しましたが、これに使った丸山ワクチンの量は、患者が使う場合の2万5千倍から250万倍。人間への効果とどう結びつくのか分からない」、「丸山ワクチンを注射するとインターフェロンが出てくるという実験は興味ある物です。ただし、インターフェロンががんにどういう効果を発揮するかと言うことは、現在検討中で、まだ結論が出ておりません」
 佐藤博氏は、「私が投与した丸山ワクチンは、人への350倍です。これは妥当な数値です。ピシバニールの実験では、1万6千倍で行われております」(国会での証言)
 調査会の主張は、事実に反した言いがかりとしか表現のしようがない。

 丸山ワクチンには確実な治療例があるにもかかわらず、これを嘘で無いことにした証言が以下です。

P61 ところが中央薬事審議会の抗悪性腫瘍剤調査会座長だった桜井欽夫氏は、「申請書類の中には、丸山ワクチンが効いたというデーターはなかった。確実なデーターが一例でもあれば貴重なのですが」と、朝日新聞の記者にリークし、後に国会の参考人として呼ばれたときにも、「それは資料として(提出された書類に)入っていなかったと存じます」と証言。あとで、「私が見落としていました」と訂正している。

P62 国会での丸山ワクチン集中審議
 いま国会と言ったのは、1981年7月30日に開かれた衆議院社会労働委員会の丸山ワクチン問題集中審議の事である。
 それより前、7月10日に開かれた厚生省中央薬事審の抗悪性腫瘍剤調査会では、丸山ワクチンについて、「有効性を実証することは困難」という結論をまとめて中央薬事審の特別部会に上程した。調査会はがんの専門家で構成されているが、特別部会はそうでない。調査会が出した結論は、ほぼ問題なく特別部会を通り、その上の常任部会で承認、不承認の決定が下される。7月28日に開かれた特別部会では、案の定、「有効性は認められず」という意見でまとまっていた。厚生省が始めから描いていたシナリオ通りに事が進められていたのだった。
 この審議過程に、あまりにも不明朗な点が多すぎるというので、7月30日の国会における「集中審議」となったのである。
 驚くべき事がいろいろと明らかにされた。
 それまでは、中央薬事審のメンバーも秘密なら、会議の中身も非公開だった。それは薬事審議会の中立性を保つためだとされていたが、非公開を隠れ蓑にした不公正が、堂々とまかり通っていたのだった。

P63~64 
 ・・、さっさと認可されたクレスチンも癌研の桜井氏と、塚本茂基基礎研究部長らが基礎の論文を書き、都立駒込病院の伊藤一二氏は臨床試験に参加していた。塚本氏も伊藤氏も調査会のメンバーだった。ピシバニールでも、調査会のメンバーの桜井氏、太田和雄氏(愛知県がんセンター)が開発する側と、審査する側との「一人二役」を務めていた。
 サルノコシカケの培養菌糸から抽出されたクレスチンは、副作用のない内服薬と言うことで医者が使いやすく、1982年には全医薬品中の売上高が第一位(500億円)となる大ヒット商品となった。クレスチン、ピシバニールを合わせて発売十四、五年で1兆円の売り上げを納収めている。さんざん売りつくして儲けた末に、1989年12月、厚生省による効能見直しで、「単独使用では効果なし」と判定され、使用に制限が設けられた。

 この1兆円など、誰が考えても社会的な損失でしかないでしょう。これが医薬品の実態なのです。国の財政を破綻させるほどの物なのですが、その中にどれほどのこの種の無駄が入り込んでいるか、私たちはこれからそれを調べて公表することが必要になるのでした。
 信じにくいかも知れませんが、これが医療の世界の現実です。

3につづく